今日は旧暦の8月15日、いわゆる『十五夜』『中秋の名月』で観月の好時節とされる日です。
詩歌を詠んだり音楽を奏する中、池や盃の酒に映る月の姿を楽しむ...というのは平安貴族の月見ですが、“月の満ち欠けで月日を知る”というのは農業に欠かせない事ですので、行事として成立するずっと前から満月を愛でるという風習があったと思われます。
日本の神話には『月読命(つくよみのみこと)』という夜の世界を治める神様が登場しますが、月見は純粋に月の姿を見るものでこの神様を拝むものではない、という点も月見の由来の古さを感じさせるものです。
「月々に月見る月は多けれど、月見る月はこの月の月」
現代にあってもまだ月見の風習が続いているという事は、月は今の人にも昔の人にも同じように美しく見えるという事なのでしょう。今晩上手く見えるかは分かりませんが、皆様も夜空に月を探してみてはいかがでしょう。