座間郷総鎮守 鈴鹿明神社ブログ「社務日記」

神奈川県座間市入谷西鎮座、座間郷総鎮守 鈴鹿明神社の神事や日々の様子、神社の豆知識をお知らせ致します。

大麻の新調

2017年05月30日 | 神社知識・作法・歴史

神社でお祓いをするときに用いる『大麻(おおぬさ)』という神具があります。

木製の心棒に紙垂をつけたものと榊の枝に紙垂をつけたものの二種類がありますが、室内で用いられるのは前者の方が多いでしょうか。 この鈴鹿明神社でも本殿祈祷用に幾つかの大麻を備えており、今日その作り直しを行いました。

『大麻』は『御麻(みぬさ)』『祓麻(はらいぬさ)』という別称もあり、仲哀天皇記に “国の大奴佐(おおぬさ)を執りて…国の大祓して” という記述が見えるように、古くから祓の具として使用されてきました。

しかしそもそも『ぬさ』という語は “叩頭捧(ぬかづきささぐ=額を地につけて捧げる)”、また “祷総(ねぎふさ=お祈りの時に捧げる布)” に由来するという説があり、元々は御神前にお供えしていた布が、逆に御神徳を参拝者へ与える物としても使われるようになったと考えられます。

平安末『年中行事絵巻 四宮祭』より。お供えの幣(ぬさ)

木と紙だけでできた物ではありますが、良い御祭の為には新しく綺麗に保つよう心掛けなければいけません。 ご奉仕の中でも注意を怠らない様にしたいと思います。


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