今日は予報より雨足が強く、一日雨音を聞きながらの社務になりました。
地鎮祭等、外でのお祭りのお約束はなく幸いではありましたが、手元の暦を見ると今日は“三りんぼう”との事です。
今でもカレンダーによってはその日毎に“大安”“仏滅”などと書かれているのはご存知かと思います。これは『暦注(れきちゅう)』といってその日何をして良いか(悪いか)を占ったものです。昔は月曜~日曜の七曜がありませんでしたので、その代わりに数種類の暦注が暦には記載されていました。
『三りんぼう』は『三隣亡』とも書き、その日に家を建てると三件隣にまで及ぶ火災を引き起こすと言われる凶日で、昔の人はずいぶん思い切ったことを言う物だとも思いますが、現在でも工事を控える地域があるようです。
もっとも場所によっては『三隣宝』と言い、人への贈り物を慎む風習があるとも聞きますので、定着しているかどうかは地域差が大きいようではあるのですが。
迷信として片付けられてしまうことも多い暦注ですが、“土用”や“八十八夜”など聞き馴染みのある言葉も暦注から来ています。社頭にて頒布している鈴鹿暦にもありますが、ご興味のある方はお手元の暦を見てみてはいかがでしょうか。