《 知識を記憶する;2 》
「英単語はなかなか覚えないのに、テレビのCMはすぐに覚える。」
これは、誰もが一度は感じたことではないでしょうか?
覚える気もないのに、なぜ覚えてしまうのでしょう?
「記憶」のメカニズムを考える時に、CMはとても参考になります。
なぜなら、CM制作者はそのメカニズムを熟知し、利用しているからです。
その一つは、「反復」です。
繰り返すことで、無意識のうちに定着させてしまうのです。
そして、「総合性」。
記憶は、脳の中の映像の部位、音の部位、言語の部位に分かれて保存され、ニューロンとシナプスがつないでいます。
これらは、記憶をつなぐひもとなっていますが、よいCMは、印象的な画像と音、そして覚えやすい洗練された言葉がまとめて脳に飛び込んできます。
これを応用すると、反復は「復習」することで実現できます。
総合性は、五感を活用することが記憶の早道です。
目で見て、耳で聞いて、手で書いて、声に出すことで、記憶を助けるのです。
例えば、勉強の合間には英単語のCDを流すと、聴覚を刺激します。
その時に単語の本を見ると視覚も刺激します。時には声に出し紙に書いてみましょう。
これを毎日繰り返せば、CMと同じで自然と記憶できます。
テレビCMにはどんな工夫が隠されているか、考えながら見るのも楽しみですね。