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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その278)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<輓:バン、ひ(く)、いた(む)、おそ(い)、ちか(い)>*「いた(む)・ちか(い)」は漢検2訓にはナシ・・・が、・・・。
・ひ(く):輓歌=柩車を引きながらうたう歌、輓喪=ひつぎを輓くこと、輓車=車をひく、輓舟=舟をひく、輓人=車ひき・輓夫。輓推=推輓。輓輦、輓犂(バンレイ)=すきをひくこと
・いた(む):輓詩、輓歌
・おそ(い):輓近=晩近、輓世
・ちか(い):輓近=近年・近時、輓今(バンキン・バンコン)
*漢検2:「輓歌」は「いた(む)」に対応する熟語として掲載。また、「推輓」は“人を引き上げて用いる”意として掲載(意味①の「引く、車や舟をひく」とは別建て)。「輓近」は「おそ(い)」&「ちか(い)」の双方に対応する熟語としている。
<輜:シ、ほろぐるま、にぐるま>
・ほろぐるま、にぐるま:輜車②=ほろぐるま、輜重=(漢検2)①軍隊の荷物 ②旅行者の荷物、また、荷物を運ぶ車。輜駕=軍需品をのせる車=輜車①。輜重車、輜重兵
<輟:テツ、つづ(る)、やめ(る)、とど(める)>
・つづ(る):熟語見当たらず
・やめ(る)、とど(める):輟耕、輟食、輟学、輟業、輟帚、輟舂、輟然=止むさま、輟朝=天子が朝廷に来て政務をみることをやめる、輟絶=とどまり絶える、作輟(以下参考記事参照)
<参考:既掲載記事>
「輟」・・・冒頭格言(?)の「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」の「輟」・・・
・「テツ、つづ(る)、やめ(る)、とど(める)」・・・漢検漢字辞典第2版にもすべて音訓で掲載されている・・・
・漢検辞典では、「輟耕」「輟食」の2熟語が掲載されている。いずれも「やめ(る)」「とど(める)」意の熟語。
・「作輟」も「やめる、とどめる」意の熟語ですが、なんと、念のため調べたら、大漢和にしか、掲載されていなかった。
・「つづ(る)」の熟語はいろいろ探したけど見つからなかった・・・どうも2字以上の熟語はない模様。(文章中に使われている「つづる」という意味での「輟」は一字で使われている)
・さて、この「輟」・・・大字源によれば、「少し欠けて繕った車」という意味だそうで、「車をつくろう、直す」「つづる」(字通)ということを表している由。「綴」に通じている由・・・なるほど、と思ったけど、熟語が無いんじゃ、仕方なし(^^;)
<輦:レン、てぐるま、みくるま、こし> *漢検2「みくるま」訓ナシ(意味①の中に記載あり)
・てぐるま、みくるま、こし:輦轂(レンコク)=てぐるまのこし、輦台=蓮台。輦道、鳳輦、輦輿、輦前=てぐるまの前・天子の御車の前、玉輦、輦者=てぐるまをひく人。輦路、輦輅
*「てぐるま」=人がひく車、天子のてぐるま(秦代に始まる) *「こし」=こし、たごし、手でかつぐ輿
<輹:フク、とこしばり、よこがみしばり> *漢検2「よこがみしばり」訓ナシ。
・とこしばり:(ぢくしばり=軸しばり)・・・熟語なし(大漢和には、「輹」の長文の説明あるも熟語なし。説明略。)
・よこがみしばり:熟語なし。意味の説明もなし。
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