そしてこれも高い授業料を払ってきて実際にこの目で見てきて勉強した不思議なこと。
スナック、BAR、等のいわゆる飲み屋の運。
その店の中心人物の魅力で完全に左右される。これしかない。
中心とはそこの大ママであり大マスターだ。
経営者兼プレイヤーだ。
受け継ぐことは出来ないし継承不可能な立ち位置。
書類上では引継ぎも可能だろうが本人にはなれない。
例えばシーバスリーガルの水割りで仕事で生じた「心のささくれ」を
手当てしに行くのに誰の店を利用するのは大問題だ。
売れっ子のフロアーレディがいても足りない何かがある。
長期的に見て引き寄せられない何かだ。
ママやマスターのファンが本当の常連客だ。
オレがもしもマスターやママと折り合いが悪ければ常連客=ファンの中でも浮いた存在になりやがていられなくなる。出禁を受けなくても通えなくなる。
そしてもう一つ。
夜の仕事で酒を介して店に通ってくる客たちが持ってきた色んな念を落としてお金を払って帰ってもらうからだろう。一回は体を壊す。
昼夜逆転の生活が祟っただけとは言いきれない。不思議だ。
飲み歩くようになってから「情念」は存在すると実感した。そしてこの「情念」というのは取り扱うのがとても難しい。