熊本県南豪雨災害を受け、県が今後進める球磨川の治水対策の検証対象に、当時の民主党政権が建設を中止した川辺川ダムによる治水効果を含めることが7日、関係者への取材で分かった。特定多目的ダム法に基づく計画の廃止手続きは取られておらず、検証結果次第では、ダム建設計画の議論が再燃する可能性がある。
検証では、今回の豪雨に対する市房ダムなど既存ダムの治水能力に加え、川辺川ダムの有無による影響を調査するとみられる。国や流域市町村との検証を目指しているが、救援活動を優先するため、開始時期は未定。
蒲島知事は豪雨災害を受けた5、6日の会見で「ダムによらない治水を極限まで検討したい」とする一方、「今回の災害対応を国や流域市町村と検証し、どういう治水対策をやっていくべきか、新しいダムのあり方についても考える」とも述べていた。
川辺川ダム建設計画を巡っては、蒲島郁夫知事が2008年9月に流域首長の意向などを踏まえ、「計画を白紙撤回し、ダムによらない治水対策を追求すべきだ」として建設反対を打ち出した。
その後、国と県、流域市町村が治水代替策を検討。19年に代替策の整備10案がまとまったものの、事業費は2800億〜1兆2千億円と巨額で、工期も45〜200年と長く、最終的な整備方針は決まっていなかった。(野方信助)
川辺川ダム建設計画 1966年、建設省(現国土交通省)が球磨川流域の洪水防止を目的に、支流の川辺川(相良村)に建設を決定。その後、用途を農業利水と発電にも広げ、総貯水量1億3300万トンの多目的ダム計画になった。住民の賛否が割れる中、2007年に利水事業の休止が確定。蒲島郁夫知事の白紙撤回に続き、前原誠司国交相が09年に建設中止を表明したが、特定多目的ダム法に基づく計画は存続している。
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球磨川氾濫で川辺川ダムの事を知りました。
八ッ場ダムは有名です。
民主党政権が「コンクリートから人へ」のキャッチフレーズの象徴としたダムです。
当時の前原誠司国交相が建設中止だ、いややっぱり建設だと優柔不断そのものでした。
結果として昨年の台風では試験運用中でしたが被害が最小限で済みました。
この時に八ッ場ダムと一緒に建設中止にされたのが川辺川ダムだったのです。
この事は今回の球磨川氾濫で初めて知りました。
当時はテレビでも反対運動をクローズアップし大々的に報道していたと辛坊治郎氏が証言しています。
#グッとラック #辛坊治郎
— 自由 (@FreeTweet000) July 8, 2020
「川辺川ダム建設反対運動は、TBSだのテレ朝だのニュース番組が徹底的にバックアップして『ダム反対!中止!』を徹底して煽った結果中止になった。それを忘れて言うなよ!この局中みんな覚えてる」
TBSでこれを言うww pic.twitter.com/S2Mi1ouxOR
— 自由 (@FreeTweet000) July 8, 2020
志らく氏「TBS批判に対してはTBS代表して言ってください」
ハセンアナ「いやもう私からはノーコメントです」 pic.twitter.com/9b3zUogWvz
その後、ダムに代わる治水を模索しているようですが、遅々として進まず今回の水害に。
住民の反対運動が激しく、考えがまとまらないのでしょうか。
民主党政権が中止を決めてからも11年です。
その後反対集会が開かれているようですが、そこでは既存のダムまで不要だとの話も。
2020年1月15日
「耐越水堤防で安全守れる」 川辺川ダム反対派が集会(熊本日日新聞)
また国交省は地元自治体との議論も重ね、昨年は代替案10案を纏めたようですが、
工期も長く、費用も膨大なものになるので実現は難しいようです。
被害がこんなに大きくはならなかったのではと思います。
ダムと洪水について先日の当ブログでも紹介させて頂きましたが、
和歌山県の仁坂知事の話も是非ご覧頂きたいです。
今回は気象庁も予想できなかった急な大雨だったのかもわかりません。
しかし梅雨時です。
ですから大雨を見越して事前にダムの放水をしておけば、貯水量を稼げたのではないかと。
自然を守る事は大事です。
しかしそれ以上に人命やライフラインが大事です。
自然が残っても、そこに住む人がいなければ何にもなりません。
因みに川辺川ダム建設の為にダム湖に沈む五木村は既に高台に移転しています。
高台ですから、今回の水害の難を逃れたと思うので、せめてもの救いでしょうか。
※参考:記事中にある「特定多目的ダム法」はこちら ↓
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=332AC0000000035