高市氏は全国で計20万3802票の党員票を獲得した。「脱派閥」に候補者の乱立も重なり、党員票を奪い合う形となったが、前回2021年総裁選での計14万7764票を大幅に上回った。高市氏は党員票の結果に「本当にありがたいことだった」と述べた。

 党員票が増加した背景には、高市氏が21年総裁選後、全国で講演会を精力的に開催し、支持層を発掘してきたことがある。高市氏は23年の国会議員別の党員獲得数が2位で、22年も3位に入るなど党員の掘り起こしにも取り組んできた。

 自身のユーチューブチャンネルの登録者数は36万人以上に上り、選挙戦ではインターネット動画を多用して都市部の党員への浸透も図ってきた。高市氏の陣営の議員は「ネット戦に勝てた」と手応えを語る。

 これまでは保守層を中心に支持を得てきたが、「あくまでもどこまでも、経済成長を追い求める」と経済を重視する姿勢をアピールしたことも、支持拡大につながったとみられる。

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