丸太を載せては下の丸太の形を写し取り、その形になるようにチェーンソーで削り取っていく。削ったら一度乗せてみて、どこが当るのか確認して微調整をする。歯医者さんで歯にかぶせ物をする時に「はい、噛んでみて下さい。はい、カチカチ、カチカチ」とやって微調整するのとまったく同じです。何度か削っては乗せ、削っては乗せを繰り返して積み上げていく。
チェーンソーというのはあまりガソリンが入らない。大体20分くらい廻しているとガソリン切れになる。これはもの凄い振動があるので長時間続けて使っていると「ハクロウ病」になるのを防ぐ為だそうだ。確かに1本丸太を積み終わると手が振動で痺れている。それに、大変なパワーがあるので間違えて刃先に触ろうものなら、指な どは簡単に切られてしまう。ワイルドな作業だが結構神経は使う。
この丸太を積み出してからは、どこから聞いてくるのか?わからないが、噂で「ログハウスを建てたい」という人が尋ねて来るのだ。そんな人は自分の勉強や経験になるのでボランティアで加勢に来てくれる。丸太で知り合った友人も沢山出来た。
「ログハウスを建てたい」という人の中で、建てれた人と建てれなかった人には明らかに違いがある。几帳面で綿密に計画している人のほうが、結局は踏ん切りが付かなくて今でも夢のままで終わっている人が多い。反対に私のところに来て、これくらいなら俺でもやれると簡単に考えて行動を起こす人のほうが建てているようだ。