高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

工芸会?

2007年05月27日 06時09分45秒 | もんく

先日、とある職人さんと懇親会で御一緒になった。ちょっと気難しそうな顔をしていて近寄り難い感じがした方だ。たまたま、近くの席になり杯を交える事になった。お互い名紙を交換して(日本人の変な癖、酒の席まで名紙を出すな!) 話しているうちにその人は工芸会の会員だそうだ。

「工芸会を知ってる?」と聞くから、

  「はー、名前だけは」と答える

「人間国宝に一番近い人たちの集まりだヨ」

  「へー、そうですか?」

「伝統工芸士なんて、誰でもなれるけど工芸会の正会員にはなれないんだヨ」

  ますます、「へー、そうですか?(アホか!)」

「君も工芸会に出展しなさい」

  「はー、ありがとうございます。(人それぞれじゃ!)」

「九州だったら、西部工芸展に知っている人がいるから話をしてやるヨ」

  「ありがとうございます。(余計なお世話じゃ!)」

「まー、若いんだから頑張りたまえ」

  「頑張ります。(人の作品も見ずに良く言うわ!)」

  注;( )の中身は心の叫び、決して声を出してはいけない。

人がどんな方向に夢を持って生きていくか?は人それぞれ、地位や名声を求める人も居れば、お金を求める人も居る、納得できる行き方を探している人も居る。本当にそれぞれである。何を求めるか?はある意味宗教と同じで自分の信ずる道を進めば良いのであって、人に押し付けるものではない。若い時は遮二無に試行錯誤して もがいているもの。その中から自分に合った夢を見つけ目指していくのだから。

話を聞いていて、私も知らないうちに若い人に自分の価値観を押し付けていないか?と心配になった。

竹工房オンセ

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする