新潟で竹細工をしている阿倍晋也さんが、三越の5階に出店していた。
阿倍さんは、年齢は私と同じくらいで、竹細工では2年ほど先輩にあたる方だ。
以前は大分県で竹細工をしていたが、現在は郷土の新潟に戻って、新潟で竹細工を続けている。
実直で優しい人柄は、全然変わっていない。
今までは、地元で販売する事が主で、こういったデパートに出るようになったのは、つい最近の事だそうだ。
作品を見させてもらうと、随分安い値段を付けている。
「この値段は安すぎでは無いの?」と聞いてみると、
「新潟では、高いと売れないのよ」と云う、
黒く染めた素敵なバッグが在った、「このバッグ、良いですね。もっと、こういった高級感のあるバッグを増やしたら 」と聞いてみると、
「いや~、これは手が掛かるから、あまり作らないのよ・・・」
なるほど、
「安い値段をつけてしまうので、手を掛けた作品の注文が来ると困ってしまう。」のだ、果たして、安くしてお客様は喜んでいるのだろうか?
その所が、生産者と消費者の意識のずれがあるような気がする。
生産者は、「少しでも安くして上げたい」。しかし、自分で自分の価値を下げてしまっている事にもなる。良いものを、適正価格で、それなりの価格で販売することが出来ないと、結局は、値段にばかりに目が奪われていってしまい、価格競争に巻き込まれていく。
確かに、「良い物を、安く!」これが理想だが、我々の手工芸品にはこの考えだけでは続けることが出来ない。
「良い作品を作り、それなりの価値の値付けをして、適正な報酬を頂く。」この、当たり前の事が出来ないと、職業として成り立っていかないのだ。
今回、阿倍さんと久しぶりにお会いして、阿倍さんの抱えている問題を聞かせて貰い、一人で遣っていく事の難しさを考えさせられた。
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