新聞記事に、
「サラリーマンの小遣い、バブル後最低」と出ていた。
記事の内容は、今年のサラリーマンの平均額は月36500円、昨年より4100円減った。減るのは4年連続で、29年前(1982年)以来の低水準に落ち込んだ。
最高額のバブル期(90年)の76000円の半分に満たない。
現実的には、この景気回復は、まだまだ先のようだ。
お小遣いと云うと、結婚当初の頃を思い出す。
私は、まだ竹細工を始めたばかりで、収入も少なく、その上、自分で丸太の家を建てていた頃なので、家の建築材を買うお金を貯めねば為らなかった。
毎年、半年間、広島県の職業訓練校に竹細工の講師と勤めている時、私のお小遣いは一日100円であった。一月、3000円。
何か、特別の宴会など飲み事が入ったときは、その時分づつ出してもらう。
「家を建てる」と云う目標があった為、この金額でも全然苦にならなかった。
私は、煙草は吸わないし、喫茶店も行かない、たまに、お金を使うことと云ったら、囲碁の本を買うことぐらいであった。
当時、訓練校の事務をしている女性と小遣いの話をしたのを思い出す。
「○○さん、お宅のご主人のお小遣いは幾らぐらい出しているの?」
「え~、うちは少ないですよ」
「少ないって、どのくらい?」「え~と、うちは1000円です。」
「1000円!」絶句
「え~、そんな金額で、よく旦那さんやっているねー、凄いですね!」
「えぇ、辛抱して遣ってくれてます。」
内心、「私の3000円より少ない人が居る。サラリーマンの小遣いも大変なんだな」と、思って聞いていたのだが、だんだん、話していくうちに、彼女の話と少し食い違いがある事が判ってきた。
彼女の話している、1000円と云う金額は、一月1000円では無く、一日1000円だったのだ。
小遣いも、あればあるだけ使ってしまうし、無ければ無いで、それが当たり前に思える物だ。
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