自宅周辺は湖南アルプスの山々の麓に位置し、主峰の田上山(たなかみやま・太神山とも書く)、堂山、笹間ヶ岳、矢筈ヶ岳などへのハイキングコースの起点でも有ります。標高は400mから600m程度の山並みです。
田上山は以前には水晶、トパーズの産地としても有名で、自宅横には田上山を源流とする天神川が流れ、小学校の頃にはよく河原へ水晶拾いに出掛けたものです。
また日本で一番大きな隕石が1885年(明治18年)に田上山で発見されました。重さは173.9kgも有る鉄隕石で田上隕鉄とも呼ばれ、東京の国立科学館で展示されているそうです。(実際に見たことはないのですが)
そんな豊かな自然に囲まれたこの土地で生まれ育ち、もう直ぐ70年にもなりますが田上山の頂上へは数回登った程度です。
山頂には国宝の田上不動寺が、その参道には「迎え不動」「泣不動」が有り、風化した花崗岩の奇岩による独特の景色を楽しめるハイキングコースの一つでもあり、ハイカーには人気が高いコースです。
平城京遷都に際し、この山一帯の檜をことごとく伐採し、瀬田川を利用して奈良へ運搬されたそうです。
その後は植林もせず長い年月放置され、一帯の山々は風化した花崗岩が露出した姿となり、田上山といえば禿山と言われてきました。
父親の小さい頃には、山を見れば木などほとんどなく、赤茶けた山肌が連なっていたそうです。
明治の頃から植林事業が始まり、砂の流失を防ぐ砂防堰堤なども各所に設けられ、現在では緑が蘇った山容を見せています。
自宅から頂上までは2時間余りか?頂上までは登ったのはもう10年近くも前のことです。
先日の午後、D810とレンズ2本、三脚を下げて散策してきました。といってもほんの近くで撮影して2時間弱、歩いたのは1時間もなかったくらいです。
近くにこんな良い自然があるのに・・・これからはもっと自宅周りの風景を撮り歩きするよう心がけたいと思いました。
自宅周辺の景色を何回かに分けてアップします。
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自宅を出て5分も歩けばこの景色。正面が田上山方向。この道路が不動寺への参道です。
バスが停車している少し先が終点の「湖南アルプス登山口」のバス停です。
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道路の左手には、家からもよく見える堂山
こんなに近くに見えますが、自宅近くから登るルートは相当迂回しなければならず、案外時間がかかります。
数年前に一度行きましたが、結局頂上手前の岩場から、向かい側の頂上へのルートがわからず帰ってきました。
低い山ですが頂上手前の岩場は案外危険なところでした。
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天神川の川沿いの遊歩道
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夏場には水量も少なくなりますが、この日は案外流れがありました。
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谷口橋 沈下橋で、増水時は水が橋の上を流れます。
この手前に今も「谷口屋」という屋号が残る民家が(同級生の実家ですが)有り、昔は不動寺参りの旅籠だったそうです。
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谷口橋の直ぐ上の堰堤。
この辺り一帯はGW、夏休みには家族連れのバーベキューと水遊びで大混雑。少し時間が遅くなれば場所がなくなります。
ここから不動寺への参道の「迎え不動」までは車で行けますが、GW等は車道の片側は駐車スペースと化し大混雑となります。
水はきれいで水深は浅く、おまけに無料。小さい子供連れには絶好の場所ですね。
以前は近くの畑や田んぼでは、トマトやキュウリ、スイカなどが盗られた等と聞くこともありましたが、最近は害獣除けの柵があり、施錠されていますので入ることが出来なくなっています。
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この辺りまで来ると民家がなくて水はとてもきれいです。
小学校の頃は今の自宅より下流に住んでました。
学校帰りにこの川の水を飲んでましたね。白い砂だけで草1本も生えていないほどの清流でした。
近年の住宅開発により、下水道が整備されるまでの間の生活排水による富栄養化で、下流域は様変わりしてしまいました。
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花崗岩の山で、風化が進んでいるため砂の流失を防ぐ砂防堰堤がいくつもあります。
人工的なものですがこうしてみるとなかなか良い風景です。
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105mmにTC-17EⅡ使用。さらに1.5倍のDXモードクロップ撮影(35mm換算約270mm相当)
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堰堤から流れ落ちる水の波紋が綺麗でした。
次回はこの波紋の写真を中心にアップしようと思います。
撮影日 5月21日
機 材 カメラ
Nikon D810
レンズ
AFS NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
AF-S VR Micro NIKKOR 105mm F2.8G IF ED
GITZO GT2542T(三脚)
次回に続きます。