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腹の虫起こさぬための懐手 たけし
2021年3月5日 朝日新聞 栃木俳壇にて石倉夏生先生の選を頂きました
いまは三寒四温の季節なのだが
掲句は投句がまだ冬の最中だったので季語がずれているのが目立つ
いまさらのように俳句は季節への挨拶が大切だと思う
掲句は懐手に意思のあることをデフォルメして詠んだ
寒いから、手持無沙汰だからではない
理性に反して起きだそうとする腹の虫を
懐手がしっかりと抑えている
実は坂本龍馬の懐手もそうだったのかもと思って利している
身と心の不均衡を読み取っていただければ幸いだ