温故知新~温新知故?

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言語の起源 ダニエル・L・エヴェレット (著), 松浦俊輔 (翻訳) 読了

2020-10-09 23:22:26 | 
言語の起源 人類の最も偉大な発明 | ダニエル・L・エヴェレット, 松浦俊輔 |本 | 通販 | Amazon
言語はいつ、どのようにして生まれたのか 「人類の生物学的・文化的な起源に関する本で、古典として残るものは非常に少ない。だが、ダニエル・エヴェレットの『言語の起源』はそのうちの一冊になると私は思う」 ――エドワード・O・ウィルソン (ハーバード大学名誉教授) 「文化中心の言語理論をわかりやすく解説してくれる良書」 ――ピーター・リチャーソン(カリフォルニア大学デーヴィス校名誉教授) 人類史上最も偉大な発明である「言語」。その起源をめぐっては、これまで様々な議論が交わされてきた。 言語はいつ、誰が最初に使いはじめたのか?人は言語を突然変異によって獲得したのか、それとも漸進的な変化によって身につけたのか?そもそも、他の動物のコミュニケーションと人間の言語は何が違うのか――すなわち、言語とは何か? ノーム・チョムスキーが提唱した生成文法への反証であるとされた「ピダハン語」の研究で一躍有名となった、異端の言語学者ダニエル・L・エヴェレットが、言語学のみならず、人類学、考古学、脳科学などの知見をもとに、すべての問いに答える。著者渾身の一冊
数日前に読了しました。言語って、その期限はどうして生まれたのかは、ずっと疑問だった。文法が初めからあったとは思えない。言ったどのようにして人類は言葉を作り出して、コミュニケーションして、文法を生み出し体系化したかを知りたかった。そして、この本を朝日新聞の読書欄で見つけた。そして、浜松の図書館にはなかったので、購入依頼をして、予約をしてやっと手に入れ読み終えた。 下の方にもあるように、この本の著者は異端らしい。でも、わたしは結構この作者の意見に同感だ。 言語の起源 人類の最も偉大な発明 | ダニエル・L・エヴェレット, 松浦俊輔 |本 | 通販 | Amazon
5つ星のうち2.0 ダメでしょ、これは 2020年8月17日に日本でレビュー済み 「ピダハン」で生成文法に挑戦した著者が、言語は本能ではない、ホモ・サピエンスが突然変異で身につけたものではないということを論じた本。まえがきで、人に読んでもらったら完全に否定した人もいた、とある。実際、生成文法の側の議論に対して有効な反論は出しえていない。もともと「ピダハン」からして、儀礼における特殊な言葉遣いを取り上げたものでしかなかったと理解している。考古学とかの論拠らしいものを出して、言語は文法を持たずにホモ・エレクトゥスの段階で生まれたというが、あまり根拠があるとは思えない。松浦俊輔はなんで訳したのか、訳者あとがきを見ても分からなかった。なおピダハンについては池内正幸『ひとのことばの起源と進化』54p以後に専門家の解説がある。
ピダハンいついてはNHKのドキュメンタリーがあったようだ。この番組はは見てみたい 地球ドラマチック「ピダハン 謎の言語を操るアマゾンの民」 | 宗教情報センター
 海外のドキュメンタリーを届ける番組。今回はアマゾンの少数民族ピダハンのもつ不思議な言語と豊かな自然の恵みの中で暮らす彼らの文化を、ダニエル・エヴェレット氏とともに紹介していく。  ピダハンは400人ほどの民族で、長い間外からの影響を拒んできjavascript:void(0)た。しかし、麻疹の流行にともないアメリカの伝道師を迎えることになった。そのひとりがダニエル宣教師である。ダニエル氏はピダハン語を習得するにつれ、ピダハン語には色を表す単語や数字がなく、過去や未来の時制もほとんど見られないことに気付く。そして、ピダハンの世界を知っていくうちにより重要なことを発見する。それは、ピダハンの人々が「ひたすら現在に生きている」ということである。番組の中で、「将来への不安と過去の後悔、この二つから解放されたとき、多くの人は幸福を感じることができる」という話があった。ダニエル氏は、「一日一日をあるがままに生きるピダハンの暮らしを私たちが学ぶべきなのかもしれない」と語っている。
月の光で澄み渡る 「ピダハン」という民の生き方と言葉についての特集
「ピダハン」と呼ばれる少数民族の方たちは、アマゾンの奥地のマイシ川という川の近くで狩猟や採集をしながら400人ほどで生活をしているそうなのですが、長い間、外国人と接触する機会がなく、独自の発展をしたその言葉は、口笛でも、ハミングでも、言葉として成立するもののようでした。
この著者を押す人はどうも少数派のようだが、最初から否定的な批評を紹介したが、好意的なものも当然ある。 『ピダハン』の著者による、言語獲得&形成の進化史──『言語の起源 人類の最も偉大な発明』 - HONZ
おもしろいのが、エヴェレットはこうした言語を、比喩的な意味ではなく、人類が「発明した」と表現することである。『つまり人類のコミュニティは、何もないところから、シンボル、文法、言語を創造したのである。』これは、言語はチョムスキーのいうような人間という生き物に備わっている生得的なものではなく、人間が創造した文化に立脚し、歴史の中で形を変えながら発展してきたものであることを強調していて、本書には随所でチョムスキーへの反論・否定がみられる。『各種エビデンスは、人類が「突然の跳躍」によって独自の言語的特徴を得たわけではかったこと、現代人類に先行する種(ホモ属、あるいはそれ以前のアウストラロピテクス属に分類されるもの)がゆっくりと着実に発展して言語を手に入れたことを示している。』
エレクトゥスが持っていたとされる「文化」は、単純に道具を使った狩りの仕方を教える、といった技術継承のことをさすわけでなく、「人や創造物に価値、知識構造、社会的役割を付与するもの」で、つまり「シンボル(象徴)」を使いこなす能力を持っていたことをさしている。なので、エレクトゥスが言語を持っていたという主張につながるわけだ。
いつも、言葉や文字で伝えられるのはコミュニケーションの一部だと感じていたが、それらを革新させる内容だ。ジェスチャーやその人類が暮らしている集団や社会の文化の要素がすごく大きいことを痛感させられる。
広範な取り扱い内容 本書の凄さは、こうした歴史・人類学的な観点からの言語だけでなく、手話やジェスチャー、脳科学と神経科学に、発声器官からの考察、さらには言語が影響を受ける「文化」や「社会」と言葉の対応関係についてまで、言語に関わる多面的な視点からその進化史を浮かび上がらせているところだ。そうしたすべてが相互発展的に言語を変化させてきたとして、文法が最初にあり、言語は人間に生得的なものであるとするチョムスキー的な考えに対する批判に向かっている。
でも、結局この本を読んでも、私にとって、どのようにして言語が生まれてきたのかその細かなプロセスは謎のままである。もっと本を読むか、勉強するのか、詳しい専門家と話をしないとわからないのかな?


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