兵庫県立芸術文化センターにフィルハーモニア管弦楽団演奏会を聴きに行った。
指揮はエサ ベッカ サロネンさん
最初に演奏されたのが
シベリウス 交響詩 大洋の女神
サロネンさんがやわらかい動作でふわっとした感じで演奏を始められる。大洋の女神というくらいだから海の音楽だと思うのだけれど、僕にはなぜかフィンランドの森の音楽のように感じられる。
指揮はエサ ベッカ サロネンさん
最初に演奏されたのが
シベリウス 交響詩 大洋の女神
サロネンさんがやわらかい動作でふわっとした感じで演奏を始められる。大洋の女神というくらいだから海の音楽だと思うのだけれど、僕にはなぜかフィンランドの森の音楽のように感じられる。
フルートを中心に木管の響きが鳥のさえずりのように聴こえる。サロネンさんの動作の柔らかさが演奏をエレガントなものにしているように思えた。リズミカルなところは楽しく、いろいろ場面ごとの変化もよかった。
曲の後半になってティンパニが大きくなったとき、そうかこの曲はティンパニー二台の曲かと気づいた。向かって右側のティンパニの人が左側の人に目配せして二人でタイミングを取り合って演奏しておられる様も印象的だった。
次に演奏されたのがバイオリン独奏庄司紗矢香さんで
ショスタコーヴィチ バイオリン協奏曲第一番イ短調作品77
庄司紗矢香さん上は銅のような色をしたなんかアジアの民族衣装のようなノースリーブのアウター下はグレーのワイドパンツのような姿で登場。
第一楽章
陰鬱な感じの曲想が続くけれど紗矢香さんはゆったりしたかまえで余裕をもって演奏しておられるように思える。音に艶と厚み存在感がありアンニュイな感じも醸し出している。
弾き方によってはもっと悲痛な音が出てくるこの音楽だけれどそういうのがあまり表に出てこないように感じられる。最近、緊張感や悲痛さを表に出した演奏よりもちょっとリラックスして聴けるショスタコーヴィチが僕、割と好きなのでなんかいい感じと思う。
耳をすましていると最初はバイオリンは低い音、だんだん音楽が進むとこんどは高い音が中心になりさらにバイオリンが単一の楽器で複数の音を同時に出すようになってくることに気づく。
寝転んでCDを聴いていても気づかないことにコンサートだと気づけるからやっぱり音楽は生で聴く機会がなければと思う。とりわけショスタコーヴィチの音楽は生で聴いて初めて気づくことが多い。
そういう音楽の変化が自然の流れのように感じられるところがいいなと思う。いつ聴いても庄司紗矢香さんはちょっと不思議ちゃんだなと思う。
第二楽章
第一楽章よりは早い動きになる。けれど、まだどこかに少し余裕が感じられるところがいいなと思う。それでも第一楽章は動きが少なくリラックスした構えで弾いておられたけれどこの楽章では演奏の随所でステップを踏み変えたりしてかなり動きが大きくなってきた。
時々、腰から沈み込む様なポーズで演奏される様子がなんだかかっこいいなと思った。音楽にはあまり関係ないことかもしれないけれど。
第三楽章
サロネンさんはこの楽章を大きな構えでゆったりと開始される。なめらかさもあるように思える。
この楽章をコンサートで聴くとしばしば僕は交響曲第11番の第一楽章と同様に広大なロシアの広場を思い浮かべる。音楽にそういう表題がついているわけではないけれどなんとなくそういう気がする。
今日の演奏もそうだった。そしてこの曲はバイオリン協奏曲と言うよりもバイオリン独奏つき交響曲だなと感じる。
紗矢香さんのバイオリンはサロネンさんが作った大きな流れの中に乗るような形で出てきた。ここまで聴いてきてサロネンさんと紗矢香さんの息がかなりあっていることに気づき始める。
カデンツァは素晴らしかった。バッハを思わせるような深い音楽の世界がだんだん盛り上がっていってその流れの中で音楽が切れ目なしに第四楽章に移行していくところは圧巻だった。
本当に紗矢香さんとサロネンさんの呼吸がピッタリだった。息を飲むほどの素晴らしさと思った。うわー。これは素晴らしいわ、と思っているうちに音楽はどんどん進んでいった。最後はかなり盛り上がって演奏が終わった。
盛大なブラボーの声が会場のあちこちから飛んでいた。紗矢香さんも満足したような表情をされていた。いやあ、今までに聴いたショスタコーヴィチの音楽の生演奏の中で最も満足したもののひとつと思った。
20分の休憩を挟んで次に演奏されたのが
ストラビンスキー 春の祭典
木管の音が素晴らしいと思った。時折、ジャズのように音楽がスゥイングするところやふっと力が抜けたりするところがあり、さすがだなと思った。よほど音楽に精通していなければできないことと感じた。
そして、目の前で演奏しているオーケストラが世界でも有数のオーケストラであることに今さらのように気づいた。
途中で急に音が大きくなってビクッと首が後ろにのけぞってシートの後ろの板に後頭部をぶつけてしまった。イタッと思ってそれから指揮者の動きに注目したら音が大きくなるところではすばやく気を発するような動作をしておられた。サロネンさんは指揮の姿がなんとも言えずエレガントだなと思う。急に音が大きくなるなど突発的な変化も見事だなと思った。
次に演奏されたのがバイオリン独奏庄司紗矢香さんで
ショスタコーヴィチ バイオリン協奏曲第一番イ短調作品77
庄司紗矢香さん上は銅のような色をしたなんかアジアの民族衣装のようなノースリーブのアウター下はグレーのワイドパンツのような姿で登場。
第一楽章
陰鬱な感じの曲想が続くけれど紗矢香さんはゆったりしたかまえで余裕をもって演奏しておられるように思える。音に艶と厚み存在感がありアンニュイな感じも醸し出している。
弾き方によってはもっと悲痛な音が出てくるこの音楽だけれどそういうのがあまり表に出てこないように感じられる。最近、緊張感や悲痛さを表に出した演奏よりもちょっとリラックスして聴けるショスタコーヴィチが僕、割と好きなのでなんかいい感じと思う。
耳をすましていると最初はバイオリンは低い音、だんだん音楽が進むとこんどは高い音が中心になりさらにバイオリンが単一の楽器で複数の音を同時に出すようになってくることに気づく。
寝転んでCDを聴いていても気づかないことにコンサートだと気づけるからやっぱり音楽は生で聴く機会がなければと思う。とりわけショスタコーヴィチの音楽は生で聴いて初めて気づくことが多い。
そういう音楽の変化が自然の流れのように感じられるところがいいなと思う。いつ聴いても庄司紗矢香さんはちょっと不思議ちゃんだなと思う。
第二楽章
第一楽章よりは早い動きになる。けれど、まだどこかに少し余裕が感じられるところがいいなと思う。それでも第一楽章は動きが少なくリラックスした構えで弾いておられたけれどこの楽章では演奏の随所でステップを踏み変えたりしてかなり動きが大きくなってきた。
時々、腰から沈み込む様なポーズで演奏される様子がなんだかかっこいいなと思った。音楽にはあまり関係ないことかもしれないけれど。
第三楽章
サロネンさんはこの楽章を大きな構えでゆったりと開始される。なめらかさもあるように思える。
この楽章をコンサートで聴くとしばしば僕は交響曲第11番の第一楽章と同様に広大なロシアの広場を思い浮かべる。音楽にそういう表題がついているわけではないけれどなんとなくそういう気がする。
今日の演奏もそうだった。そしてこの曲はバイオリン協奏曲と言うよりもバイオリン独奏つき交響曲だなと感じる。
紗矢香さんのバイオリンはサロネンさんが作った大きな流れの中に乗るような形で出てきた。ここまで聴いてきてサロネンさんと紗矢香さんの息がかなりあっていることに気づき始める。
カデンツァは素晴らしかった。バッハを思わせるような深い音楽の世界がだんだん盛り上がっていってその流れの中で音楽が切れ目なしに第四楽章に移行していくところは圧巻だった。
本当に紗矢香さんとサロネンさんの呼吸がピッタリだった。息を飲むほどの素晴らしさと思った。うわー。これは素晴らしいわ、と思っているうちに音楽はどんどん進んでいった。最後はかなり盛り上がって演奏が終わった。
盛大なブラボーの声が会場のあちこちから飛んでいた。紗矢香さんも満足したような表情をされていた。いやあ、今までに聴いたショスタコーヴィチの音楽の生演奏の中で最も満足したもののひとつと思った。
20分の休憩を挟んで次に演奏されたのが
ストラビンスキー 春の祭典
木管の音が素晴らしいと思った。時折、ジャズのように音楽がスゥイングするところやふっと力が抜けたりするところがあり、さすがだなと思った。よほど音楽に精通していなければできないことと感じた。
そして、目の前で演奏しているオーケストラが世界でも有数のオーケストラであることに今さらのように気づいた。
途中で急に音が大きくなってビクッと首が後ろにのけぞってシートの後ろの板に後頭部をぶつけてしまった。イタッと思ってそれから指揮者の動きに注目したら音が大きくなるところではすばやく気を発するような動作をしておられた。サロネンさんは指揮の姿がなんとも言えずエレガントだなと思う。急に音が大きくなるなど突発的な変化も見事だなと思った。