今日の新聞にこんなことが書いてある。
「人気コミック 鬼滅の刃 の主人公が一刀両断にした岩に似た岩があると評判になった鬼岩公園(岐阜県瑞浪市 御嵩町)で9日から 鬼岩岩穴くぐり を含む公園のガイドツアーが定期開催される。」と。
僕はキリスト教の幼稚園に通っていて、その延長で小学生のころ、日曜学校に通っていた。
その日曜学校の先生が僕のことをとても可愛がってくださり、僕の街から片道たぶん30キロメートルくらいある鬼岩公園までサイクリングに連れて行ってくださった。
当時、カップヌードルのお湯が出る自動販売機が出始めた頃だった。途中で国道沿いのカップヌードルの自動販売機でカップヌードルを買って、その販売機でお湯を注いで食べた。
ああいうときのカップヌードルは美味しいなと思う。
帰りに先生は僕に「よく、しんどいとも言わずにここまでついてきた」と言った。
そのとき先生は僕よりもしんどそうだったけれど(僕にはそう見えた)、そのことは言わないで黙っていた。
僕は、そのころ自転車を乗り回していたけれど、先生は当時25歳位だったと思うけれど、ちょっと運動不足気味だったら、、、。
それからほどなくして、先生は結婚して、先生のうちに遊びに行ったことがある。
レコードをかけてくださって、それは女性が歌うこんな歌詞の歌だった。
“”
私は誰のために生まれてきたのか
あなたを愛するために生まれてきたのよ“”
カントリー調のメロディで歌われるこの歌詞が頭に取り付いて離れなくなってしまって、ずっと記憶に残っていた。
新婚の先生にふさわしい歌だと思ったせいもあるだろう。
ネットでいろいろ検索できる時代になってもこの歌詞は覚えていて、検索してみたら
赤い鳥 というグループの「誰のために」という歌であることがわかった。
今の時代から振り返ると少し単調な歌であるようにも思えるけれど、それでもいい歌だなと今でも思う。
また、歌の歌詞にこういうヒューマンな夢のある時代だったんだなとしみじみと思う。
それから10年ほどして大学生になってから久しぶりに先生のうちに行ったら、先生が僕に
「君の嫁さんは苦労するよ」と言った。
「なんで?」と僕が聞くと「君はとてもお金儲けがうまそうに見えないから」と先生は言った。
まあ、そう言われればそうかもしれないけれど、、、。
実際、何が原因かわからないけれど嫁さんとは別れてしまったし、、、。
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さて、今、例えば、下着の色まで規制する校則があるとか、なにかと校則が話題になることが多い。
都会の人には信じられないかもしれないけれど、僕が通っている中学校には、「生徒だけで市外に遊びにいってはいけない」 という校則があった。
とは言っても、この校則、そんなにみんなの不評を買っていたわけではない。
先日も僕の市の西端あたりを自転車で走っていた高校生を見て、僕はよくぞここまで自転車で来たと思った。
ちょっと太った子などは、自転車を止めてマスクをはずして汗を拭きながら水を飲んでいる。秋だけれど真夏日もあったし、、、。
要するに市の面積が広いし、電車で移動ということもできない。結局、自転車で移動しなければならないから、かなり体力に自信がないと校則など破ることができないしくみになっている。
なので市外に生徒だけで遊びにいってはいけないという校則はそれほど不評は買わなかったし、むしろ保護者の間ではありがたい校則と思われていたようにも感じる。
僕は中学二年か三年のとき、この校則を破って、友達と3人連れ立って鬼岩公園まで自転車で遊びに行ったことがある。
木曽川の東側に出たあたりで体育のK先生の自動車が僕たちを追い越した。
k先生は自動車を道の端に止めて僕達の方へ歩いてきた。
「どこへ行くんや」と先生は言った。
「鬼岩公園です」と僕は言った。
校則を破ったことを怒られるかと思ったら先生は「そうか、へこたれるなよ」と言った。
そして、また、自動車に乗り込んで走り去っていった。
翌日もなにか学校で校則違反を注意されることもなかった。
見逃してくれたんやなと思った。
あるとき、K先生の体育の授業で「寝違いで実技ができないので見学します」と申し出たら
k先生は「寝違いというのはうそだ。お前は休み時間に相撲の取りすぎだ。だから首の筋を痛めたんや」と言った。
図星かもしれないと僕は思ったけれど、原因は特定できないので、なんしか首が痛いのでと言ったら先生は実技は免除して見学させてくれた。
野球部のエースだったSくんは「K先生はあっさりしてて嫌味がないからいい」と言っていた。僕も野球部のエースの子が言うんだからそうだろうと思っていた。実際にあの先生のことはいい思い出だなと思う。
それにしても、公園で相撲を取ったりする子、都会でも田舎でも全くと言っていいほど見かけない今日このごろだなと思う。ブランコしてる子でさえたまにしか見ないし、、、。
100円ショップにプラスチックの刀のおもちゃは売っていたけれど。
あの刀、僕が子供の頃は、仮面の忍者 赤影のまねをして背中にさしてよく走ったなと思う。
小学生の頃は「お前はよく『走るぞ!』と言うくせに走るのは遅いな」と友達から言われたこともあった。
それはともかく いちにちいちにち 無事に過ごせますように それを第一に願っていきたい。