2008年8月20日初版
あさのあつこ著
弥勒の月
いや~本当に面白かったですね~
あさのあつこさんが初めて書かれた時代小説だそうです
まずは何と言っても
キャラクターの灰汁が強い
特に北定町廻り同心の木暮信次郎
時代小説好きの私もかなりの同心に出会いましたが
このお方は断トツえぐいです
でも、なぜか引き付けられます
ダーテイーハリーのキャラハン刑事みたいな感じ?
口は悪いし、手は出るし、気分屋だし、ひねくれてるし・・・
この信次郎の亡き父親についていた岡っ引き伊佐治
父親とはあまりにも性格の違いについていけずに
何度も、もうやめさせてもらいます
と思うのですけど、そのたびに思いとどまり
彼に注意したり(全く聞かないけれど)、文句を言ったりしながら彼を支えていきます
そして、これがまたクールでかっこいい小間物問屋遠野屋の主人清之介
暗い過去を持つ清之介
その奥さんおりんが水死体であがります
そこで、この三人が関わって物語が進んでいきます
映画化されたらこの三人のキャラクターは誰だろうと想像するのもとても楽しい
文庫本の方の解説を児玉清さんが書かれていました
児玉さんはこの解説を書かれて数年後に亡くなられたんですね
う~ん
もしこの本を読んでみようと思われたら
この児玉さんの解説を最初に読んでから本文に入るのをお勧めします
ここまで素晴らしい解説をかいてもらったあさのあつこさんは
どんなに嬉しかったことでしょうね
その後の時代小説を沢山書いていく原動力になったのは確かじゃないかと思います
この三人の性格を描き切れなかったのでシリーズ化したとのこと
次は「夜叉桜」です
こんばんは。
もう積読せずに早く読んでくださ~い。
U1さんの感想が知りたい!(笑)
ふふふ、冗談です。
この文庫、さっそく購入しました。
しばらく積読になるかもしれませんが。
児玉さんは週刊ブックレビューというテレビ番組で
見ていました。