藍銅ツバメ著
「鯉姫婚姻譚」
日本ファンタジーノベル大賞2021
「これ以上のラストはない」
と選考委員を唸らせた驚嘆の受賞作
という説明に、絶対読んでみたい!
これ以上ないラストを知りたい
と思い読んでみました
書き出しがこう
「ね、おたつね、孫一郎と夫婦になってあげようと思うの。嬉しいでしょう」
と始まります
おたつというのは人魚
上半身だけなら十をやっと越えたくらいの尋常な童女に見えるが、その腰骨から下は鯉のような尾鰭がつき、純白の鱗が並ぶ地に鮮やかな緋盤がいくつも浮かんでいる
若くして隠居生活している孫一郎の家の庭の池に住んでいます
孫一郎もおたつのことを憎からず思っているのですが、
人間と人魚は一緒にはなれないと
色んな異類婚姻譚の話しをおたつに聞かせてあげます
猿婿
八百比丘尼
つらら女
蛇女房
馬婿
どの話も切なく悲しい
ハッピーエンド好きの私ですが、嫌いじゃなかったです
これは作者の腕ですね
このツバメさん、この作品がデビュー作らしいのですが
これからどんどん書いて欲しいと思いました
さて、当の孫一郎とおたつのラストは如何に
おたつという名前にヒントが隠されています
どうぞ手に取ってみて下さい
お勧めです
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