硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

「逃げるのは恥だが役に立つ」にハマり。

2021-01-02 14:33:20 | 日記
末から、テレビドラマ「逃げるのは恥だが役に立つ」の再放送をずっと観ていた。第一回目の放送時も、噂を聞き、少しだけ観ていたけれど、通してみると、本当に面白い。
平匡さんとみくりさんの恋の行方にハラハラしつつも、新たな発見は多い。なるほど、観るたびに発見の有る物語というのは、やはり面白いものなのだと再確認。

「ムズキュン」や「恋ダンス」が表立ったドラマであるけれど、その裏に隠された社会への問題提起がなかなか面白い。

会社と個人、労働と対価、ジェンダー、シングルマザーとそれを取り巻く環境、パワハラ、女性の社会的地位、恋愛において高学歴が足かせとなっている(この設定が物語に深みを与えているのだと思う)平匡さんとみくりさんの議論によって浮き彫りになる主婦と労働、男女の在り方と社会等々。

パロディを盛り込みつつ小気味よい緩急を通して、やんわりと且つ鋭く物語の中の人達が発する言葉によって訴えられている。

物語りを作ってゆく上で、原作があったとしてもプロデューサーさんと脚本家さんの間で、かなりもめたのではないかとさえ思う。

気になったので、さっそく、脚本家の野木亜希子さんググってみると、「掟上今日子の備忘録」の脚本もなされていた事を知り、腑に落ちた。

西尾維新モノなら「アニメ」という固定観念があるので、ドラマは全く見なかったのだけれど、西尾維新さんの物語の脚本を手掛けるとは、その難解さを理解していらっしゃるという事でもある。

西尾維新さんの物語にもよく見られるけれど、誰かのセリフの始まりによって話のギヤが変わる瞬間がある。ムズキュンにドップリの人にとっては、流されてゆく言葉でもあるが、そのギヤチェンジについてゆくと、それまでの感触とは違うざらりとしたきわめてリアルな領域へいざなわれる。(この表現は不適格かもしれない)

僕にとって、そこが、「逃げ恥」の最大の魅力だったのだとようやく気付いた。

平匡さんを見ていると、青年の頃の自分を思い出して、共感してしまう所も多かったけれど、今の自分からは少し上から目線で「面倒くさい人だな」と笑って観れてしまう心の余裕さえもある事に気づいた。
みくりさんに関しても、「小賢しい」ではなく、「面倒くさい」人だなと、これまた上から目線で感じることが出来た。(新垣結衣さんのルックスをもってしてもそう思える。これは、僕の成長の証と言えよう。笑 )

「人生を手探りしながら生きてゆく」という、同じ価値観を共有する平匡さんとみくりさん。
その二人の結婚なされてからの物語が、今夜待っている。

楽しみでしょうがない。とりあえず録画もしておこう。