かわずの呟き

ヒキガエルになるかアマガエルなるか、それは定かでないが、日々思いついたことを、書きつけてみようと思う

学校教育の見直しを!

2015-02-10 | 気ままなる日々の記録

 名古屋大学の女子学生の奇行から、和歌山県の小学生殺人事件などなど、最近若い人の異常な事件が報道され、我が国はチョットおかしくなったぞと思われます。
 これからいろいろ研究が進むでしょうが、あまり心理学的な分析に走らず人格形成とか社会性の健全育成とか実践的なアプローチで研究がなされることを期待しています。

 心理学的な教育活動論は例え話の上手なおとぎ話に似て、学問とは言えないような仮説によって教育現場を混乱に陥れるおそれがあるからです。数年前も、つまらない講習を受けて来ただけの人がカウンセラーと称して伝統的な指導法を否定したり、全く叱らない指導を展開して学校を混乱に陥れたことがあります。

 学校に「相談室」などという看板を下げた部屋が用意され、そこに奇妙な先生がいて生徒が来るとお茶を出したりするという狂喜が跋扈しました。あれは今どうなったでしょうか。当時ユング心理学の大家で教育相談の推進者であられた河合先生の本を随分読みましたが、先生は、①カウンセラーは必ずお金を取ること。②カウンセラーは必ずクライアントを選び、自分に合わないクライアントだと思った時は、他のカウンセラーを勧めるることといっておられました。変な講習ではそのことにふれていなかったようです。

 率直に言って、現在の心理学は学派による仮説が多く科学にまでなっていないと思われます。

 それから、学校教育では現在すべての評価が相対評価で更に5,4,3,2,1をおよそ何パーセントつけるかまできめられています。これは大きな問題を残していると思われます。この評価法が「自分が自分を評価する」ときにも顔をだし、間違った優越感や不必要な劣等感を生み出す危険性があるからです。

 更に教育活動に作業活動を多く取り入れ、「みんなと協力できるか、」とか「困っている友人を助けることができるか」、とか、「リーダーシップを発揮することができるか」、あるいは「みんなと協力できるか、」と云った社会性に目を向けた評価項目を用意すべきだと思われます。最近の学校教育は作業活動を軽視し社会性の育成をスポーツに頼ろうとしている傾向がありますが、人格形成に必要な社会性は清掃とか、花壇や小動物の世話の中で育つと思われます。

 ペーパーテストをして、決められたパーセントで評価すれば簡単で客観的評価ができたと思われがちですが実はこの安易な評価が人格形成に悪い影響を及ぼしていると思われます。この点にも配意してこれからの議論の行く末に注目したいものです。
 
 蛇足ですが我が国の不毛な教育学の悲劇についてチョット述べます。明治時代ヨーロッパやアメリカの学問がどっと輸入された中に「教育学」もありました。ペスタロッチと云う学者がこんなことを言っているとか、デュ―ィと云う人が教育についてこんなことを云っているといった調子でした。つまり語学ができる人がいつの間にか教育学者になっていました。

 子どもに何をどう与えて学力や人格を形成するかを実践的に研究するのが教育学ですが、日本では西洋の有名な学者の説を紹介する人が教育学者になってしまったわけです。何歳の子どもに何をどう教えて学力・人格ともに立派な人に育てるかを研究しないのです。問題を抱えた学校へ教育学者が来てボランティアとして先生方と協力して生徒と話し合ったという報告を日本では聞いたことがありません。アメリカでは問題を抱えた学校へ入るところから教育学の研究が始まります。また江戸時代や鎌倉時代はどうしていたのだろうという研究から日本の教育学の研究がはじまります。鎌倉時代以降日本ではお寺が教育を担っていました。京都の総本山は末寺の長男坊を預かり高僧にするための教育を実践していました。成果を納めているお寺へは地方の豪族が自分の子どもを預けるようになりました。つまり、かつての日本の教育機関はお寺で、ここは現代風に言えば全寮制だったわけです、ではお寺は何をどのように教えていたか、これを研究するのが我が国の教育学で、外国人に聞かない方がいいわけです。教育は民族文化とのかかわりが大きいから他民族他国のものを見る時は参考程度にしておくべきです。我が国の伝統的な教育は主に臨済宗の大きなお寺が担っていました。ここでは主に清掃を中心に作業活動を中心に指導者への絶対服従、忍耐力、集中力、誠実さ、など人格形成に力点を置き、更に協力や助け合いなども重視されたようです。これができるようになると、写経という課題が与えられます。綺麗に丁寧に写経をするうちに漢字を覚えお経を覚え、やがて、仏教哲学を覚えることになります。庭の掃き掃除や草取り作業を重視し忍耐力、几帳面さ、集中力などを身に着け、更には協力や助け合いをも学びます。つまり、軽作業を通して人格形成をさせようというカリキュラムと云えます。今これを見る必要があると思われます。現在の学校教育は、ルールの厳守や協力などの社会性の習得をスポーツにゆだねている傾向が強すぎて、豊かな人間性に基づく助け合いではなく、勝ち負けや損得と結びついた社会性ともいえる人格形成に堕落している向きが見られます。

すみません!この写真の鳥の名前を知りたいと思っています。ご存知の方はコメント欄でおしえてください!


ニューヨークから手紙が来ました。

2015-02-10 | 気ままなる日々の記録
突然の赤紙で失礼!25年も前、我が家へホームステイしていったニューヨーク在住の精神科医からの手紙です。赤いのはバレンタインデイのグリーティングカードのようで、毎年赤紙で届きます。この先生のお宅へは家内と娘が翌年ホームステイさせてもらっています。我が家の伝統的な田舎づくりの母屋がすごく気に入ったようで、更に庭の剪定済みの松の木の写真をたくさん撮っていました。夜はベッドでなく日本式のお布団を希望され畳の座敷で休んでもらいました。

手紙によるとニューヨークはこの冬すごい寒波に襲われ、マンハッタンの六番街の公園の噴水がすべて凍って長いツララになったとか。携帯電話を持つ人も少なく代わりに熱いコーヒーの入ったマグカップを持った人が多かったそうです。 大規模な停電もあったそうで、何かと大変だったようです。「ice is not nice.」と最後にかいてありました。 彼女はアマチュアの詩人で時々こういうウイットに富んだことを書いてきます。 脚注:この文章だとあたかも私《オソマツ君》の友達のようですが、実は家内の友達で文通やクリスマスプレゼントの郵送なども一切家内担当です。シツレイシマシタ。 註: ハートマークはプレゼントのステッカーです。