鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第4199回】 内部留保を蓄積し、自己資本比率を高めるべき理由

2022年06月29日 | 住宅コンサルタントとして

賃金の上昇スピードよりも、

物価の上昇スピードが速い今、

今後、消費者の消費マインドが

ますます減少していくことが予想されます。

 

今はコロナ禍の中、

いろんなことを我慢してきた方たちが

リベンジ消費をしてくれているケースも多い(特に観光)ので、

まだ消費が停滞するイメージを

それほど持てていない方もいるかもしれませんが、

秋口以降も物価は上がり続けるでしょうから、

消費がますます停滞していくと思っています。

 

契約時から着工時まで、

タイムラグが半年から1年ある住宅会社の場合、

時間の経過と共に原価が上昇するインフレの下では、

利益はどうしても低下傾向となります。

 

更になぜかいろんなエリアで土地価格も上昇していて、

今まで総額3000万円で土地+建物が収まっていたエリアでは、

総額3500万以上かかるようになっていたりします。

 

今までは、自分たちの予算だとこのエリアに住めたのが、

今だとより不人気エリアに住むエリアを変えるか、

自分たちのイメージより15%程度小さい家を建てるか、

の二択しかないという、現実を目の当たりにして、

家を建てるモチベーションが下がっている方も

それなりに出てきているのが現状です。

 

よって前期・今期・来期あたりまで、

住宅会社の決算は厳しくなることが予想されます。

 

でも、住宅会社としては、

建てて下さったお客様の家を

守り続けていくためにも、倒産する訳にはいきません。

 

そして、お客様の家のメンテナンスをし続けるには、

当然ながらスタッフを雇用し続けなくてはなりません。

 

こういう厳しい時代でも、会社を継続するために、

日頃から健全経営をし、内部留保を蓄積しておく。

 

財務内容がしっかりとして、信用される経営をしているから、

いざという時に、金融機関から良い条件で

資金を借りられるのです。

 

結果、資金をショートさせず、会社を存続させられる。

 

日本の税制上、内部留保を蓄積するためには、

利益を出し続け、税金を納めなければなりません。

 

そして総資産をなるだけ増やさず、

利益剰余金をコツコツと積み重ね、

自己資本比率を高めておくことが、

信用につながるのです。

 

お客様とスタッフさんを守るためにも、

コツコツと内部留保を蓄積し、

自己資本比率を高めていきたいですね。

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