賃金の上昇スピードよりも、
物価の上昇スピードが速い今、
今後、消費者の消費マインドが
ますます減少していくことが予想されます。
今はコロナ禍の中、
いろんなことを我慢してきた方たちが
リベンジ消費をしてくれているケースも多い(特に観光)ので、
まだ消費が停滞するイメージを
それほど持てていない方もいるかもしれませんが、
秋口以降も物価は上がり続けるでしょうから、
消費がますます停滞していくと思っています。
契約時から着工時まで、
タイムラグが半年から1年ある住宅会社の場合、
時間の経過と共に原価が上昇するインフレの下では、
利益はどうしても低下傾向となります。
更になぜかいろんなエリアで土地価格も上昇していて、
今まで総額3000万円で土地+建物が収まっていたエリアでは、
総額3500万以上かかるようになっていたりします。
今までは、自分たちの予算だとこのエリアに住めたのが、
今だとより不人気エリアに住むエリアを変えるか、
自分たちのイメージより15%程度小さい家を建てるか、
の二択しかないという、現実を目の当たりにして、
家を建てるモチベーションが下がっている方も
それなりに出てきているのが現状です。
よって前期・今期・来期あたりまで、
住宅会社の決算は厳しくなることが予想されます。
でも、住宅会社としては、
建てて下さったお客様の家を
守り続けていくためにも、倒産する訳にはいきません。
そして、お客様の家のメンテナンスをし続けるには、
当然ながらスタッフを雇用し続けなくてはなりません。
こういう厳しい時代でも、会社を継続するために、
日頃から健全経営をし、内部留保を蓄積しておく。
財務内容がしっかりとして、信用される経営をしているから、
いざという時に、金融機関から良い条件で
資金を借りられるのです。
結果、資金をショートさせず、会社を存続させられる。
日本の税制上、内部留保を蓄積するためには、
利益を出し続け、税金を納めなければなりません。
そして総資産をなるだけ増やさず、
利益剰余金をコツコツと積み重ね、
自己資本比率を高めておくことが、
信用につながるのです。
お客様とスタッフさんを守るためにも、
コツコツと内部留保を蓄積し、
自己資本比率を高めていきたいですね。