1996年に社会に出た私は、
バブルやバブル前を経験しておりません。
社会に出た時から、ずっとデフレで不景気の中、
仕事をやってきました。
今の団塊ジュニア以下の世代は、
インフレ下で仕事をした経験がありません。
常に買い手が強く、
売り手は買い手に選んでいただけるよう、
いろんな努力をする、という経験をしてきました。
ところが住宅業界をはじめ、
ありとあらゆる業界では、
コロナ禍における生産や物流の停滞、
更にはロシア問題の影響で、
モノの供給が滞りまくっているので、
結果としてほぼ全ての物価は上昇しているのです。
今、インフレです。
モノが十分に供給されないため、
価格は常に変動し、
買い手の判断が遅れれば、
ドンドン値段が上がる時代なのです。
住宅会社の木材や建材等、
資材の仕入れ価格はメチャ上昇しましたが、
それを十分に売価に反映できていない会社、
更には受注残を多数、抱えている会社は、
価格が数回に分けて上昇しましたが、
それらを全て売価に反映させることは難しいでしょう。
お客様に事情をお話して、
ご負担いただける会社もあれば、
自社で被らなければならない会社もあります。
売価をいくらに設定することが正しいのか?
お客様にご負担いただく割合は、
どれくらいが適正か?
仕入れ先さんや職人さんに事情を話して、
数%、価格協力をお願いすべきか?
絶対的な正解は存在しません。
ただ、明確に言えることは、
こういう時代、当初の見込みの利益を確保することは、
本当に難しいのです。
ゆえに、日頃から利益を出して、
自己資本を積み上げていて、
いざという時に過去の利益剰余金から補填したり、
金融機関に借りられるよう、
健全経営をしている会社は、
やはり強いのです。
仕入れの上昇に応じて、
売価であったり積算ルールを変更する。
職人さんたちに協力をお願いする。
打つべき手をみなさんの会社は打てていますか?
ウッドショック、ロシアショックのせいにしても、
正直、無駄ですし意味がありません。
打つべき手をガンガン、打っていきましょう!