鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第4097回】 インフレ下での商売

2022年03月19日 | 住宅コンサルタントとして

1996年に社会に出た私は、

バブルやバブル前を経験しておりません。

 

社会に出た時から、ずっとデフレで不景気の中、

仕事をやってきました。

 

今の団塊ジュニア以下の世代は、

インフレ下で仕事をした経験がありません。

 

常に買い手が強く、

売り手は買い手に選んでいただけるよう、

いろんな努力をする、という経験をしてきました。

 

ところが住宅業界をはじめ、

ありとあらゆる業界では、

コロナ禍における生産や物流の停滞、

更にはロシア問題の影響で、

モノの供給が滞りまくっているので、

結果としてほぼ全ての物価は上昇しているのです。

 

今、インフレです。

 

モノが十分に供給されないため、

価格は常に変動し、

買い手の判断が遅れれば、

ドンドン値段が上がる時代なのです。

 

住宅会社の木材や建材等、

資材の仕入れ価格はメチャ上昇しましたが、

それを十分に売価に反映できていない会社、

更には受注残を多数、抱えている会社は、

価格が数回に分けて上昇しましたが、

それらを全て売価に反映させることは難しいでしょう。

 

お客様に事情をお話して、

ご負担いただける会社もあれば、

自社で被らなければならない会社もあります。

 

売価をいくらに設定することが正しいのか?

 

お客様にご負担いただく割合は、

どれくらいが適正か?

 

仕入れ先さんや職人さんに事情を話して、

数%、価格協力をお願いすべきか?

 

絶対的な正解は存在しません。

 

ただ、明確に言えることは、

こういう時代、当初の見込みの利益を確保することは、

本当に難しいのです。

 

ゆえに、日頃から利益を出して、

自己資本を積み上げていて、

いざという時に過去の利益剰余金から補填したり、

金融機関に借りられるよう、

健全経営をしている会社は、

やはり強いのです。

 

仕入れの上昇に応じて、

売価であったり積算ルールを変更する。

 

職人さんたちに協力をお願いする。

 

打つべき手をみなさんの会社は打てていますか?

 

ウッドショック、ロシアショックのせいにしても、

正直、無駄ですし意味がありません。

 

打つべき手をガンガン、打っていきましょう!


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