私が社会に出て、最初に働かせていただいた会社が、
40歳以上の全社員対象に希望退職者を募っていたそうで、
これを機に退職される方が確定したようです。
今、ご縁を頂戴しているクライアント様の中にも、
その会社で働かれていたスタッフさんが数名、おられますので、
まあ何かと情報は入ってくるのですね。
で先日、その会社の現在のことでいろいろと雑談を
クライアント様としていたのですが、
私たちが以前、働かせていただいていたそのメーカーの、
関東圏や関西圏で働いている営業マンの中に、
仕事ができる人の割合がメチャ少ない、
という結論に達しました。
確かに、私が最初に勤めさせていただいた、
北海道の支店の中には、猛烈に仕事ができる方が結構いて、
もう本当に多くのことを学ばせていただいたのですが、
関西支店に転勤して衝撃的だったのは、
まず支店長・所長が全く仕事ができなさそうだったこと。
とにかく、上司へのよいしょで出世してきた感が
本当にすごかったのですね。
支店全体の空気もぬるくて、
この環境に居たら、自分は成長できないと思いました。
また北海道から転勤してきて間もなく、
社内で大問題になっていたクレームの現場がありました。
クレーム対応の専任の部署や、サッシルートの営業マンが行っても、
全く解決できず、施主様が大クレーマーである、との噂。
そして、なぜかその対応に私が行くことになったのですが、
実際に私がお伺いして、施主様のご要望を聞いて、
自分なりにできることをやって、メーカーとしての説明をすると、
数時間で施主様は納得されたのです。
北海道の営業マン時代、こんなことは誰でもできたレベルなのに、
関西の営業マンは出来ないんだ、とちょっと衝撃でした。
なぜ、エリアごとにこれだけの差が出るのか、
私自身も分からなかったのですが、
クライアント様に教えていただいたことが非常に腑に落ちました。
「北海道って、当時、シェア高かったんですか?」
「いえ、もう全国でぶっちぎり、シェアが低いエリアでした」と私。
「シェアが低かったら、何とか工夫して、
お客様に買っていただこうと、日々、いろんなことにトライしてました?」
「その通りです。普通に訪問しても門前払いなんてしょっちゅうだったので、
とにかくいろんなことをやっていました」と私。
「でも関東や関西なんて、あの当時からシェアが高くて、
まあ何もしなくても売れたんですよ。
むしろ、売ってやっている感が、大抵の営業マンから出てましたから・・・」
そうなんです。
何もしなくても売れる環境というのは、
営業マンの創意工夫や努力する機会を奪うのです。
結論は、簡単に売れる環境は、
社員さんの成長にとってよくない、ということ。
もし今、皆さんの会社が絶好調で、
おもしろいように売れるのだとしたら、
それは同時に危険でもあるということ。
こういう本質を理解して、
順調だからといっても油断することなく、
常に創意工夫し、お客様に喜んでいただくための改善を繰り返す会社が、
最終的に勝ち残るのですね。