建材メーカーの営業マンをやっていた時、
最初の2年間は仕事で成果を出すことができず、
お給料をいただくのも申し訳ない気持ちで働いていました。
そこでいろいろと自分なりに勉強して、
学んだことを実践していって改善を繰り返したのですが、
意識したのはライバルメーカーよりもサービスで負けないことでした。
基本、お客様がメーカーに求めていることは、
頼んだ商品を決められた納期で、ちゃんとした品質で届けること。
それが当たり前のことで、次に少しでも安く納品してもらうこと。
でも安売りの習慣が身に着くと、自分は成長しないと思っていましたので、
価格を安くする以外のことで、ライバルに圧倒的に差をつけられないか、
ということに着目し、お客様が困っていることやお客様の問題点に
常にアンテナを張っていました。
売れていない頃は、とにかく商品の説明、
売り込みばかりしていましたが、
お客様の困っていることを教えてもらおうと
お客様の話を引き出すスタイルになった途端、
これまで見えていなかったことが見えるようになったのです。
お客様にはいろんなタイプがいて、
とにかく忙しく、時間が足りなくて困っている方もいれば、
利益が残らなくて困っている方、
業界の情報に疎く、業務効率が悪い会社もあれば、
成功している会社の情報を求めている経営者もいました。
そこでお客様に優先順位をつけて、
最優先のお客様の困っていることを解決する提案を
ライバルメーカーが出来ないレベルでやっていくことにしたのです。
忙しいお客様は、そのお客様の業務の一部を私が請け負う。
利益が残らないお客様の場合、こちらの売値を下げることよりも、
とにかく無駄が多かったり、もしくはその会社が安売りをしてしまって
利益が残っていないことが原因だったので、
無駄を無くしたり、値下げしなくても売れる方法を考えたりしました。
業務効率が悪い会社に対しては、
社内の他部署の方の力を借りて、業務改善の提案をしましたし、
成功している会社の情報を求めている経営者に対しては、
勉強会の提案をして、講師を自分が勤められるよう、
自分自身、いろいろと勉強をしました。
結果、私から買って下さるお客様が増えていったのです。
営業マンは、モノを売ることが使命ではありません。
お客様の困っていることを解決することが使命で、
結果、売れるようになっていくのです。
このコツが分かって以来、新規開拓が得意となり、
とにかく売り込まないでまずは困っていることを教えていただき、
その解決のための提案力向上に磨きをかけていきました。
そのお客様の困っていることを解決するために、
いろんな勉強をする上で、最終的に経営の勉強をしなければならない、
ということに気づき、天職を意識するようになったのですが・・・。
スランプに陥っている営業マンがもし居たとするならば、
営業マンの使命とは何か、ということを考えてみると良いと思います。
その使命に沿った活動ができていれば、
きっと結果はついてきますよ。