長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

天真庵奇人列伝

2009-08-18 06:59:24 | Weblog
昨日はねんどの会だった。12月に天真庵で発表会を
するので、みんな気合がのってきた。「手」がちがってきた。
それにしても、人間の手というのは、いろいろな役割をする。
蕎麦打ちとねんどは、共通する動きが多い。こねる、ぼうで伸ばす、
たたむ、切る・・・実に「手」はいろいろな役割をはたす。
「じっと、手を見る」と、感謝したくなる。

昨日ねんどの時、元気が「しっこ」というので、表にでて散歩していたら、
近所に越してきた、「三上君」が自転車で前を通った。
これから仕事、という戦闘モードで十間橋通りを颯爽と走っていった。
彼はこちらに越してくるまでは、週一のペースで品川からママチャリにのって、天真庵までコーヒーを飲みにきていた。片道ゆうに一時間半はかかるそうだ。
途中でパンクする日があったり、雨になって帰りが電車とか、いろいろあったが
がんばって通い、今住む家と縁ができた。もともとケーキ屋さんがあった場所で
一階が店舗10坪、二階も10坪で3部屋あって、家賃が6万円。
なかなかいい物件だ。秋あたり(いまは、もう秋・・ではないけど、もうすぐ秋)
には、古本屋カフェをオープンさせる予定でいる。
まだまだ一階は雑然としているけど、二階には、江戸時代の文人たちの
書が、飾られていて、凛然とした空気が流れている。
彼も不思議な文人であり、武道家であり、ときどき舞踏家を応援している
奇人の代表みたいな人だ。毎月天真庵では「順受の会」という通称「論語の会」
がある。論語の教科書は、故・岡田先生著。先生が生前、京都国際会議所で
「世界陽明学学会」を開催された。それに参加するために、三上君が上洛し、
お金を節約するために、三条大橋のたもとに寝て、参加した、というのは
今でも語り草になっている。彼の「奇人伝」は筆舌が及ばない。
もちろん30日のお茶会には参加する。

今日は、書の会。
天真庵の看板を揮毫してくれた友だち。この人も
説明する必要がない、くらい奇人だ。個人的には、
坊さんや書家の書いた書よりも、「文人の書」が好きだ。
「文人の書」として、最高峰だといわれている故・白井晟一さんの
書が二階に飾ってある。「生」という書。生きている文人の書
としたら、貞本さんの書は、最高峰ではなかろうか。