順受の会の時、女子が「この会のひとたち、これからもてるかも。カレセンが
流行っているの知ってる?」と酔っぱらって、のたまった。それにたいして、長老のおっちゃんが
「わしゃ、ヤネセン大好きだ。寺もいっぱいあっていいわ」と答えた。
山本山みたいな話だ。(昔そんな、かみあっていないCMがあった)
カレセンは「枯れ専」らしい。若い女子がギラギラハートの同世代よりも、油がぬけて、
チョイワルでもなく、いっしょにいるだけで安心ボリボリ。。みたいな人を好む、ことらしい。
ヤネセンとは、谷中 根津 千駄木 あたりを総称して「ちょっと線香臭いけど、お洒落な下街」
みたいなイメージを植え付けさせる場所だ。
昨日はそのあたりで忘年会をやった。三河島の焼き肉店。三河島というと、枯れた年代には昭和37年の「三河島事件」
を思い出させる。が、チョイワルなおじさんには、「肉の美味い店があるとこ」というイメージがある。
三河島事件の舞台になったJR三河島で処女、もとい書女(書をやる女子)たちと待ち合わせをして、うらぶれた路地裏
を歩き歩きすると古色蒼然とした焼き肉屋さんに到着。
このお店にいきつけの貞本先生が予約であらかじめ頼んでいた「アジのさしみ(韓国風)」でまずキリンビールで乾杯。
その後は、赤ワインの炭酸割りで、いろいろな部位の豚の臓物などを焼きながら喰う、のがこの店の主流だ。
いつもは江戸一で白鷹の燗を飲む先生が、この店では赤ワイン専門。枯れ専、に通じる何かを感じる。そういえば「枯れ専」
の条件に「路地裏が似合う男」というのがあるらしい。大塚三業地あたりのお店が好きな彼は枯れかもなんばん」
ま、そんなのどうでもいいけど、若い男子が草食になり、スイーツが好きで、酒も女もやらず、反対に女子が、煮込みや
ホルモンなど肉をつまみに酒を飲み、ときどき枯れたおっさんをつまむ?なんか世の中おかしな具合になってきた。
三河島事件という電車の事故が大事件だった昭和。今は電車の中ではみんながゾンビみたいな表情でスマホに興じて
いる。よっぽどそっちのほうが事件のような気がしなくもない。ときどきは、自然にふれ、人間も自然に内包された動物の
末席にあたる存在なので、「らしきこと」をいとなみながら、生き暮らしていくのが、まっとうではなかろうか、と思ったりする。
でもそんなことをいうようになると、自分も「枯れ・・・」の分類に入るようになるのかもなんばん。
今日は「満つまめの会」 60代の肉体を30代にしたいとは思わないけど、自分が借りている肉体をお返しする日までは、
自分の足でたって歩いていきたい、と思う。男ならみんな死ぬまで真ん中の足も立ってもらいたいと思っているのではないかしらん。
夜は「おんなかっぽれ」 今日も海女さんの宴に彼気がひとつ。枯れ木にならぬよう、昼は「鴨なんばん」でも食べるかな。感謝。