昔アニメでそんな人気番組があった。
昨日はハイスの風が吹いた一日だった。今年の始めに「佐賀の気骨の職人」
のKさんが旅立った。2年天真庵で月一で鮨会をやってくれた。始めた時も末期のガンで
魚と包丁などをもってくるのは大仕事であるし、彼用の包丁を準備した。合羽橋の包丁店など
いろいろまわったけど、納得するものがなかった。自分も若いころから料理をするので、柳や出刃
などは持っていたが、池袋からこちらに越す時にキッチンにおきわすれたままだった。とりにいけばすむ話
だけど、池袋の大家と「屋上庭園」のことでもめて、包丁がおいてけぼりになったままだった。
そのころ近くに、カリスマの包丁職人さんがいた。彼も昨年旅立ったけど・・
散歩の時に、ときどきあったので挨拶をしていた。家の前に「包丁研ぎます」と張り紙があって、一度
そば包丁をもっていった。研ぎ終わったものをつかってみたら、まったく新品のものより切れる、という感じだった。
そしてある日思い切って、そこで柳と出刃を買う。包丁にしては少し高いけど、一生使える、と思ったら
値打ちがある。ハイス(SKH2)を使って、彼が一本を2週間近くかけて作るものだ。
そのカリスマさんはまた、「おし切り」の名人でもあった。その遺作みたいなものを昨日もらってきた。
さびてはいるが、刃はハイス(SKH2)を使っている。
昨日は「NUSUMIGUI」くんのとこで少しはやめのクリスマスパーティーだった。彼らにいただいた「ペリカンのようなおし切り」
をあげた。「ものつくり」の魂がバトンタッチされたような気がする。
便利な生活を、ぼりぼりしながら追い求めてきた結果、身のまわりにはあまり魂のこもっていないものがあふれている。
NUSUMIGUIくんたちは、おりおりでさしあげた久保さんの器を大事に使ってくれていて、昨日も骨董のようなテーブルに
久保さんの黄瀬戸や織部のお皿に、今風の創作料理が並び、ワインを酌み交わしながら、「夢」を談論風発。
今日の夜は「インヨガ」です。呼吸を整えたり、ゆったりする時間を持つ、そんな当たり前のことがなおざりにされているようで
しかたない。