一昨日の夜の事です。
山歩きに行って遭難しかけた家人は、
車を山の上に置いたままでした。
そこまで帰り着かなかったので必然車は山の中に一人佇んでいる訳です。
車は人間じゃないのでただそこに駐車しているだけなんですけどね。
なんとなく日の暮れた山の上、
運転手の帰りを待って暗闇の中に止まっている車の事をヴィジュアライズしてみると、
つい擬人化したくなるような哀愁を感じるのです。
と、云う訳ですから、
家人は近所の人に頼んで自分の車を取りに行かなくてはならなかったのです。
車を止めた場所から、
三人の男性に出会った場所まで5、6キロメートルはあるかもしれません。
或はもっとかも。。。
近所の人が夜7時頃やってきました。
それから山へ出かけます。
話のついでで私も一緒に行く事になりました。
思いがけない夜のドライブです。
満月に近い月が雲の向こうで妖しく光っていました。
夕方に比べてグンと冷え込んでいます。
翌日の天気予報は雨でした。
うっかりすれば山の上は雪になるでしょう。
今夜車を下ろさなければ雪に閉ざされてしまうかもしれません。
運転しながら近所の人がそう云って脅しました。
たしかに、
この時期油断は出来ませんものね。
車が置いてあるのは標高1000メートル近い山の上でした。
真っ暗な道をひたすら上って行く途中、
突然前方右側から
大きなものが飛び出しました。
それは車のすぐ前を横切り
素早く左側の暗闇に消えて行ったのです。
一瞬の出来事でした。
大きな大きなオスの鹿が現われて消えたのです。
その立派な角を
私たち三人ともしっかりと見ていました。
あんな立派な鹿がこの辺りにも居るんだねと、
思わずため息をつくような神々しい姿でした。
鹿のボスが挨拶に現われたかのかもしれません。
これから君らは動物の世界に入って行くのだよ、
それをお忘れなく
って、メッセージだったのでしょうか。
今の時代に冬の夜に標高千メートルの山に登ろうと云う人はあまりいませんよね。
確かに、
日が沈めばそこは野生の動物しか住まないエリアになるでしょう。
そんなハプニングも有りながら車の置いてある場所まで行ったのですが、
そこには小さな祠がありました。
山の神が祀ってあります。
私たちは山の神サマに無事、家に帰る事が出来たお礼をしました。
家人は
「今日山へ入る時、僕は神様にミカンをあげたんだ、だから助けてくれたのだよ。もう一つミカンをあげよう」
そう云って車に積んでいたミカンを神様に奉納したのです。
空はすっかり薄曇り、月も霞んで天気が下り坂に向かっているのがよく分かりました。
無事に帰って来てくれたのが何よりでしたが、
おかげで思いがけない夜のドライブ、
そしてふだん見られない立派な大鹿に会えたのは家人が迷ってくれたから。
そう考えると面白いよね。
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山歩きに行って遭難しかけた家人は、
車を山の上に置いたままでした。
そこまで帰り着かなかったので必然車は山の中に一人佇んでいる訳です。
車は人間じゃないのでただそこに駐車しているだけなんですけどね。
なんとなく日の暮れた山の上、
運転手の帰りを待って暗闇の中に止まっている車の事をヴィジュアライズしてみると、
つい擬人化したくなるような哀愁を感じるのです。
と、云う訳ですから、
家人は近所の人に頼んで自分の車を取りに行かなくてはならなかったのです。
車を止めた場所から、
三人の男性に出会った場所まで5、6キロメートルはあるかもしれません。
或はもっとかも。。。
近所の人が夜7時頃やってきました。
それから山へ出かけます。
話のついでで私も一緒に行く事になりました。
思いがけない夜のドライブです。
満月に近い月が雲の向こうで妖しく光っていました。
夕方に比べてグンと冷え込んでいます。
翌日の天気予報は雨でした。
うっかりすれば山の上は雪になるでしょう。
今夜車を下ろさなければ雪に閉ざされてしまうかもしれません。
運転しながら近所の人がそう云って脅しました。
たしかに、
この時期油断は出来ませんものね。
車が置いてあるのは標高1000メートル近い山の上でした。
真っ暗な道をひたすら上って行く途中、
突然前方右側から
大きなものが飛び出しました。
それは車のすぐ前を横切り
素早く左側の暗闇に消えて行ったのです。
一瞬の出来事でした。
大きな大きなオスの鹿が現われて消えたのです。
その立派な角を
私たち三人ともしっかりと見ていました。
あんな立派な鹿がこの辺りにも居るんだねと、
思わずため息をつくような神々しい姿でした。
鹿のボスが挨拶に現われたかのかもしれません。
これから君らは動物の世界に入って行くのだよ、
それをお忘れなく
って、メッセージだったのでしょうか。
今の時代に冬の夜に標高千メートルの山に登ろうと云う人はあまりいませんよね。
確かに、
日が沈めばそこは野生の動物しか住まないエリアになるでしょう。
そんなハプニングも有りながら車の置いてある場所まで行ったのですが、
そこには小さな祠がありました。
山の神が祀ってあります。
私たちは山の神サマに無事、家に帰る事が出来たお礼をしました。
家人は
「今日山へ入る時、僕は神様にミカンをあげたんだ、だから助けてくれたのだよ。もう一つミカンをあげよう」
そう云って車に積んでいたミカンを神様に奉納したのです。
空はすっかり薄曇り、月も霞んで天気が下り坂に向かっているのがよく分かりました。
無事に帰って来てくれたのが何よりでしたが、
おかげで思いがけない夜のドライブ、
そしてふだん見られない立派な大鹿に会えたのは家人が迷ってくれたから。
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