ITニュース、ほか何でもあり。by KGR

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プレSE、「少額訴訟」 第二章 その4

2008-03-23 09:06:56 | 趣味
「債権関係の訴訟、つまり債権回収の訴訟に関してですが。」

「はい。」

「債権回収と言うとどういうイメージをお持ちですか。
 大体は金融業者が債権者で、個人が債務者と言う感覚だと思いますが。」

「ええ、そう思ってましたけど、違うんですか。」

諫元は説明を続けた。

「まあ、金融業者は扱っている数が多いこともあるでしょうが、
 裁判手続きが煩雑だったり、時間が掛かったりということで
 一般の方は訴訟を起こすのが難しいこともあるだろうと。」

「はい。」

「金額が多い場合はともかく、少ない場合は
 なかなか裁判を起こせないのではないか、と。」

「ええ、そうでしょうね。」

「そこで、じつは、今度新しい法律の準備をしていましてね。」

「はい。」

「来年から施行の予定で法的な準備を進めているところなんですが、
 少額訴訟と言います。」

「少額訴訟、ですか。」

「ええ、三十万円以下の現金の支払請求に限るのですが、
 原則一日で結審します。」

「え。一日で結審ですか。」

「ええ、裁判を行う当日に、まあ、ほぼその場でと言って良いと思うんですが、
 判決を言い渡します。」

「それはまた早いですね。」

「まあ、請求内容にもよるのですが、一日で判決を出す必要があるので、
 その場で利息の計算や判決文の作成もしなくちゃいけないんですよ。」

「延滞利息や遅延損害金といったいわゆる利息計算ですよね。」

御厨は、相槌を打ちながら、諫元の言葉をメモしていく。

***

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