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「日本人」にこだわる日本人(特にメディア)

2022-10-05 13:24:18 | 観察
東京ヤクルトスワローズの村上宗隆選手が、最終戦の最終打席で第56号本塁打を放つ劇的な幕切れで、
王貞治さんの記録を抜いて「日本人最多」を記録したと報道された。
いやいや、日本人最多には間違いないが、今言うのはちょっと違うだろうと思ったのは私だけか。

村上宗隆を含むシーズン本塁打歴代ランキング、上位10件は次の通り。
1:ウラジミール・バレンティン(ヤ)60本 2013年
2:村上 崇高     (ヤ)56本 2022年
3:王 貞治      (読)55本 1964年 
3:タフィ・ローズ   (近)55年 2001年
3:アレックス・カブレラ(西)55本 2002年
6:ランディ・バース  (神)54本 1985年
7:野村 克也     (南)52本 1963年
7:落合 博満     (ロ)52本 1985年
9:小鶴 誠      (松)51本 1950年
9:王 貞治      (読)51本 1973年
9:タフィ・ローズ   (近)51本 2003年

 近:近鉄バファローズ、南:南海ホークス、松:松竹ロビンスは現存しないチーム

2位の村上宗隆を覗けば、1位のバレンティンから6位のバース迄全員が外国籍だ。
日本人最多と言うなら、53号を打った9/9に言うべきであって、今言うのはおかしい。

王貞治はNPBが誇る偉大な選手で、一本足打法で通算868本の本塁打を量産した世界のホームラン王。
日本生まれ、日本育ちであり、日本人よりも日本人と言われることもあるが、外国籍(台湾)。
「国民栄誉賞」の第1号受賞者で、同賞は日本国籍でない王貞治を顕彰するために作られたとも言われる。

勿論、王貞治は紛れもなく永年にわたってNPBで活躍した素晴らしい選手で国籍関係なく絶賛されるべき。
その偉大さに異議を唱えるつもりは毛頭ないし、村上宗隆の本塁打記録を過小評価するつもりもないが、
マスメディアがこぞって村上宗隆の56号を日本人最多というのはちょっと違うだろうと思ってしまう。

メディアは「日本人XX」という肩書が好きだよね。
ノーベル賞では日本を見限って外国で研鑽を重ね、その国の国籍を取った人を日本人に入れたり、
帰化した人を除くためなのか「日本出身XX」という繰りで数えてみたり、狭量としか思えない。

繰り返すが王貞治は素晴らしい元NPB選手であり、絶賛に値するし、村上宗隆がその王貞治を抜く、
シーズン56本の本塁打を打ったのも素晴らしい。
ただ、56号を「日本人最多」というのは違うでしょって思っただけです。





NPBの通算本塁打数第2位は野村克也の657本。MLBの通算最多本塁打数がバリー・ボンズの762本だから、
そのすごさは筆舌に尽くしがたい。

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