プクプク日記 観劇 映画 落語 スポーツ観戦 読書の日々

今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

笑えるミステリー? 島田荘司「屋上の道化師たち」

2016-10-29 12:38:18 | 日記
「御手洗潔シリーズ」島田荘司著「屋上の道化師たち」です。もう50作目になるというから、すごい。しかし、私、またしても初挑戦です。なぜ、今回読む気になったのか。「自殺するはずのない男女が、必ず飛び降りて死に至るー行ってはいけない屋上とは?」というプロットに、興味をひかれたから。
「御手洗シリーズ」というのが、どういうものなのか読んだことがないので、よく分かりませんが、この本だけの感想で言えば、「ミステリー」というより「ユーモア」小説。大阪弁の会話が笑わせます。テンポいいし、面白い。
舞台となるのは、横浜の銀行。最初に飛び降りるのが、間もなく結婚するというお局行員。年下の2枚目との結婚を自慢する行員と上司とのやり取りは、面白い。さらに、この後2人の男子行員が、やはり死ぬ理由もないのに飛び降りるのですが、直前の上司との会話も、やはり軽妙。
実は、彼らには共通点があって、同じ秘密を抱えているます。この辺り、ようやくミステリーらしくなります。で、いよいよ名探偵·御手洗潔登場して、あっという間に解決。その理由が「そんなんかい?」とツッコミ入れたくなるようなもの。「本格ミステリー」というのは、どうか。ただ、楽しめる作品でした。