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腕時計修理専門店・トゥールビヨン店主のブログです
腕時計の修理の詳細や腕時計のトリビア、店主の個人的な趣味の話などを気の向くままに書いております。
 



朝起きて仕事場に来るまで

「今日のブログは何書こうかなぁ」とボンヤリ考えます。

いつも大体そんな感じ。


新聞の一面に何かヒントはないか、社説に手掛かりはないか、“ラ・テ欄”に今夜の面白い番組はないか...


今日の読売新聞の一面は

『鳥取不審死 強殺容疑 36歳女逮捕』

あの睡眠導入剤が絡んだ連続不審死の事件。
女性の顔写真が公開されたが...

う~ん、ノーコメントでお願いします。


さて困ったね、と思って今朝開いたメールに“お問い合わせ”が何件か届いていました。
ありがとうございます。

そのうちの1件にブログネタのヒントが!


八王子市在住のM様からのご質問

『なぜ時計用電池は1.55Vで、一般の電池は1.5Vなのでしょうか?』

なるほど、なるほど。


子供電話相談室のような感じになってきましたが、店主が解る範囲内でお答えさせていただきます。

電池には大きく分けて6種類あります。
フッ化黒鉛リチウム電池(BR)、二酸化マンガンリチウム電池(CR)、酸化銅リチウム電池(GR)、アルカリ電池(LR)、空気亜鉛電池(PR)、酸化銀電池(SR)。

一般的な乾電池はアルカリ電池とマンガン電池のように1.5Vですし、玩具(たまごっち等)や電卓などのボタン電池にも1.5Vのアルカリ電池(LR)が使われています。

しかしアナログ時計に使われるのは酸化銀電池(SR)の1.55V。
デジタル時計の多く用いられるのは二酸化マンガンリチウム電池(CR)の3.0Vです。


M様が疑問に思われたのはLR(1.5V)とSR(1.55V)の違い。

これですね↓
 左がミニゲームなどのLR(1.5V)で右が時計用のSR(1.55V)


簡潔に言うと、
LRは電池の持ちが悪くて玩具などに使われることが多く価格は安い。
SRは電圧が安定していて電池の持ちが良く、時計に使われることが多い。価格は高い。
ということです。

ですから、お問い合わせの中にありました
「旅行用の目覚まし時計にLR44の電池を入れたら動いたが、近くの時計屋へ持っていったら『1.55Vでないとダメだ』と言われたが、大丈夫でしょうか?」

の答えとしては、
暫くは大丈夫だが、遅れ気味になったり、すぐ電池が切れる可能性があります。

と回答させていただきます。


乾電池のアルカリとマンガン。
アルカリに比べてマンガン電池の方が一般的に安いですが、これにも用途が分かれています。

携帯型音楽プレーヤー(ウォークマンなど)や携帯型ラジオなど急激に電圧を使う家電品には力強いアルカリ乾電池。
掛け時計や目覚まし時計など一定の電圧で長く使用するものにはマンガン乾電池。

短距離ランナーと長距離ランナーの違いのようなものですね。


もっと解りやすく言うと、牡蠣の生食用は酢カキで、加熱用はお鍋やカキフライにってことです。





何?
更に解りにくくなった?


鉄人28号を操作するリモコンには...アルカリ!

正解です。


ま、用途に合わせて使い分けして下さいということですね。


M様、こんな感じで如何でしょう?
また何か疑問がございましたら、お気軽にお尋ね下さいませ。


亀井金融大臣の暴走を鳩山さんが止められるかどうかは不明の腕時計修理専門店トゥールビヨン店主
止めんとアカンでしょ。

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