田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

みをつくし料理帖~ハモ篇

2014-06-29 16:46:58 | よもやま話・料理編
先日テレビ放映の 『 みをつくし料理帖 』
後半の観せ料理は、ハモ対決でした。     
北川景子さんが、鱧をさばくシーン。 感心したのがひとつあります。
牡丹ハモを造る為、鱧を開くのですが、その後の処理が興味深い。

何でもない様に、 “ 背ビレ ” を抜くシーンが登場しました。
この工程、2通りのやり方があります。
ひとつは、ここに観られる様に抜く方法で、もうひとつは切り落とす方法です。
ヒゲの修行時代には、この背ビレを抜く店はそんなに多く在りませんでした。
せいぜい、大阪では 『 天満一兆庵 』 ぐらいでしょうか? (笑)

実は、この作業、良い仕事なんですが、結構大変なんです。
ヒゲ達は、出刃包丁の先にヒレを掛け、布巾で押さえて抜いていました。
        
            ≪ 京都の某料理屋さんの写真です ≫
ところが、背ビレに傷が有ると、途中でブツッと切れてしまいます。
すると、やり直しはとても大変で、思わず天を仰いでしまいます。 (笑)
上手く抜けた時は、鱧の背中に小さな小穴が綺麗に並んでいて、ヤッタな~と満足感をあおりました。

所で、こんな厄介な水洗いシーンを、どうやって景子ちゃんに演らせたのか?
コレも辻調理師学校さんの仕事でしょう。
まさか、CGじゃあないよネ。 (笑)
その後、景子ちゃんは骨切りのシーンに移ると、思い出す男がいます。
天草出身のD君で、仕事は何でも “ ちゃちゃっと ” こなす便利イイ奴なんですが。
彼が骨切りしたハモは、ところどころ骨が当たるのです。
通常は、 「 ジャキッ~ ジャキッ 」 と奥歯を噛みしめる様な音が響くのですが、
D君の包丁は軽やかな音を奏でます。
しかし、皮に近い所の骨には届かないので、切り残しの骨が口にさわるのです。
見た目だけの浅薄な仕事で終わる習慣が、進歩を妨げているのでしょうネ。
残念なことです。
                                 
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コメント (2)
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