前のブログ “ エクスペンダブルズ・反省会 ” で、無造作に書いた用語がありました。
田園の店内だけで通用する、いわゆる 『 隠語 』 と云うモノでした。
今回は、少し説明をします。
『 末期の酒 』
コレは、決して、最期が近いお客さんに飲ませる日本酒ではありません。 (笑)
注文に応じて提供する関係で、どうしても一升瓶の底に少量の酒が残ります。
コレが、末期の酒。
田園は、夕方の開店時に、なるべく未開封状態の一升瓶を並べて置くことに腐心しました。
何故、そんな事に腐心するのか?
他店で、何時開封したか判らぬような酒を平然と提供され、酷いめに遭ったお客さんが多かったのです。
そんな客の不安を払拭するのが、未開封瓶です。
それを維持するには、具体的に二つの方法を取りました。
閉店後、残の少ない瓶を選び出し、空の一升瓶にまとめます。
調理場に送り、料理酒として使う。
もうひとつの方法が、ユニークです。
閉店近くの遅い時間にやって来るお客さん ~ 案外、多かったのです。
この時間なら、ヒゲやママと酒呑んで遊べると。
だから、「 酒と肴は、良きに計らえ~! 」 型が多い。
こちとらも、いちいち銘柄を問うのも面倒くさい。
そこで、先ほどの末期の酒(残少量の一升瓶)を、5~6本程を目の前にドンと置いてやります。
「 コレで足りますか? 」 と笑いながら。
5~6本と言っても、実際はお銚子1~2本分か?
直ぐに無くなりますから、「 浪ヤン、末期の酒、お代わりネ! 」 とヒゲ。
こうしたお客様の努力(?)のおかげで、翌日の開店時には、ズラリと未開封酒が並ぶ訳です。
それは、同業者がうらやむ光景でした。
カウンターの客は、自分の注文に応じて、目の前(!)で未開封の酒がポンポンと開けられます。
その開けたての酒が、切子グラスと共にやって来る。
もう、このシーンだけで酒が美味しくなりますネ。
もうひとつの隠語 『 中吟 』
これも、田園の中だけの用語です。
発想の原点は、大吟醸じゃあない吟醸酒です。
YK35方式で醸した大吟醸では、重いと感じるお客さん用の、軽い吟醸香の酒でしょうか。
現在の用語では、『 純米吟醸 』 のカテゴリーに入るものです。
しかし、今の純米吟醸とは随分違う、さらさらと喉を滑るアッサリ感がありました。
さて、そんな酒、お客さんからも 「 チュウギン、チュウギン 」 と隠語で注文されて苦笑い。
お客さんも、ちゃんとヒゲ達と従業員との会話を聞いて、覚えているのですね。
≪ 懐かしいパッケージ ≫
チュウギンの例として、静岡の開運・吟醸、北九州の天心・吟醸、佐賀の窓の梅・花伝、
静岡の磯自慢・本醸造、新潟の天領盃・大吟醸、大阪池田の呉春・特吟、岐阜の三千盛・純米、
新潟の〆張鶴・純、静岡の女泣かせ・吟醸、奈良の春鹿・極寒吟醸、富山の立山・吟醸、宮城の浦霞・禅、等々。
( 酒の区分表示は、当時のままです。 )
この中から、客のコンディションや好みに合わせて、ヒゲが選んで出すのが田園のチュウギンでした。
お客さんも考えずに済むから、随分楽に酒を楽しめたものです。
http://blog.with2.net/link.php?1046790
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田園の店内だけで通用する、いわゆる 『 隠語 』 と云うモノでした。
今回は、少し説明をします。
『 末期の酒 』
コレは、決して、最期が近いお客さんに飲ませる日本酒ではありません。 (笑)
注文に応じて提供する関係で、どうしても一升瓶の底に少量の酒が残ります。
コレが、末期の酒。
田園は、夕方の開店時に、なるべく未開封状態の一升瓶を並べて置くことに腐心しました。
何故、そんな事に腐心するのか?
他店で、何時開封したか判らぬような酒を平然と提供され、酷いめに遭ったお客さんが多かったのです。
そんな客の不安を払拭するのが、未開封瓶です。
それを維持するには、具体的に二つの方法を取りました。
閉店後、残の少ない瓶を選び出し、空の一升瓶にまとめます。
調理場に送り、料理酒として使う。
もうひとつの方法が、ユニークです。
閉店近くの遅い時間にやって来るお客さん ~ 案外、多かったのです。
この時間なら、ヒゲやママと酒呑んで遊べると。
だから、「 酒と肴は、良きに計らえ~! 」 型が多い。
こちとらも、いちいち銘柄を問うのも面倒くさい。
そこで、先ほどの末期の酒(残少量の一升瓶)を、5~6本程を目の前にドンと置いてやります。
「 コレで足りますか? 」 と笑いながら。
5~6本と言っても、実際はお銚子1~2本分か?
直ぐに無くなりますから、「 浪ヤン、末期の酒、お代わりネ! 」 とヒゲ。
こうしたお客様の努力(?)のおかげで、翌日の開店時には、ズラリと未開封酒が並ぶ訳です。
それは、同業者がうらやむ光景でした。
カウンターの客は、自分の注文に応じて、目の前(!)で未開封の酒がポンポンと開けられます。
その開けたての酒が、切子グラスと共にやって来る。
もう、このシーンだけで酒が美味しくなりますネ。
もうひとつの隠語 『 中吟 』
これも、田園の中だけの用語です。
発想の原点は、大吟醸じゃあない吟醸酒です。
YK35方式で醸した大吟醸では、重いと感じるお客さん用の、軽い吟醸香の酒でしょうか。
現在の用語では、『 純米吟醸 』 のカテゴリーに入るものです。
しかし、今の純米吟醸とは随分違う、さらさらと喉を滑るアッサリ感がありました。
さて、そんな酒、お客さんからも 「 チュウギン、チュウギン 」 と隠語で注文されて苦笑い。
お客さんも、ちゃんとヒゲ達と従業員との会話を聞いて、覚えているのですね。
≪ 懐かしいパッケージ ≫
チュウギンの例として、静岡の開運・吟醸、北九州の天心・吟醸、佐賀の窓の梅・花伝、
静岡の磯自慢・本醸造、新潟の天領盃・大吟醸、大阪池田の呉春・特吟、岐阜の三千盛・純米、
新潟の〆張鶴・純、静岡の女泣かせ・吟醸、奈良の春鹿・極寒吟醸、富山の立山・吟醸、宮城の浦霞・禅、等々。
( 酒の区分表示は、当時のままです。 )
この中から、客のコンディションや好みに合わせて、ヒゲが選んで出すのが田園のチュウギンでした。
お客さんも考えずに済むから、随分楽に酒を楽しめたものです。
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