田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

数をこなせ②

2021-02-17 17:43:42 | 田園ものがたり
前ブログで、栄通り田園では、4万〜5万円と少しずつ売り上げを伸ばして、
大変な思いをして10万円の壁に到達した話をしました。
次の目標は、当然20万円になりますが、その行程を思い描いただけで憂うつに。
たった10万の壁でさえ、ウンザリするほど数をこなす仕事が必要でしたから。
その倍の永続的な努力が要求されるなら、楽なモノとは思えません。
再び、その労苦の山を登るのか?
山を仰ぎ見て、溜め息が止みません!
しかし、その杞憂は、思いもかけない形で霧散したのです。

ヒゲ達世代の小学生頃、所得倍増計画なる政策が発表されたことがあります。
       
例えば、10%所得が伸びても嬉しいモノですが、110%にしかなりません。
それを、いきなり倍増!!
即ち、200%にしようと言う訳ですから、多くの日本人は「ほんまかいな?」と。
          

さぁて、田園に初めて来た客は、不可思議な現象に囚われます。 (笑)
他所の店では、お銚子一本しか飲まない客が、この田園では二本も飲むのです。
普段二本飲む客は、此処では四本も飲めるのです。
そう、倍の酒量を飲める! 不思議? 何故だ?
           
当時の熊本県で飲める日本酒のほとんどは、三増酒でした。
そんな時代に、降って湧いた様に、新・田園が登場しました。
新規客は、恐る恐る盃を口にします。 「 アレッ? 何だ、この酒は! 」
サラリと、喉を通過するじゃあないか 😋 「 じゃあ、もう一本! 」
それまで飲まされた日本酒には、甘味料や防腐剤が入っていました。
だから、健康な人は一本しか飲めない。
身体が、自動的にブレーキを掛けるのです。

しかし、田園の酒は、そんな添加物のくびきからは解放されている。
すると、今まで日本酒は悪酔いするからと敬遠していた客が、タガが外れた様に飲み始めた。
そうして、口さがない客は、こんな事まで言うように。 (爆笑)
「 マスター、ここん酒にゃ、水のひゃあっとっとだろう? どしこでん、飲まるっタイ! 」
                (入っとると)    (どれだけでも)
こうして、ほっといてもガバ飲みする客が増え、売り上げは簡単に倍増の壁を破った。
           
しかし、それは日本酒の力だけに頼ったもので、調理場は数をこなすというプロセスなしです。
汗もかかずに楽に目標を達成した事は、残念ながら調理場に余り良い影響はありませんでした。
何にでも、表があれば裏もあるンですね!
                    
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コメント (5)
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