田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

釣りに行ったことはありますか?

2016-10-20 21:22:28 | ヒゲの毒舌
昭和30年代、ヒゲがまだ小学生の頃です。
釣りが好きでもない小学生ヒゲを連れて、オヤジは鹿児島に向かう蒸気機関車に。
目的地は、甑島(こしきじま)。
釣り人のメッカです。
小学生ヒゲを連れて行くのは、単にひとりでは行きたくないからです。
   
連絡船の畳み敷きの大部屋で、離島までのプロセスを楽しみます。

やっとこさ到着して、その晩は民宿みたいな処でお泊まり。
小学生ヒゲには、刺し身は無理だろうと、大きな茹で伊勢エビが用意してありました。
しかし、途轍もないデカ  。
まるごと茹でてある為か、茹で過ぎて硬いが、贅沢は言えません。
それしか無いのですから。
何しろ昭和30年代のことです。
      
Dr.コトーも、まだ島の診療所に赴任してない時代。
そんなもんでした。
何しろ伊勢エビだけでも、充分なお御馳走です。
次の朝、小学生ヒゲは食い過ぎた腹をさすりながら、港に向かいます。
時任三郎よりずいぶん年配の漁師さんの舟が待ってました。
笹の葉型の細長い小舟で出発。    
ポンポン舟なのに、速い!
水上を滑るみたいに進む。
舟は荒波に揺れて気持ちイイ。 この乗り心地 ・・・?
まるで、 ♫ 銀の龍の背中に乗っている様だ。
しばらくすると、小さな磯場に到着。
「 どうするのだろう? 」 と考えていると、飛び移るのだと。
ヒッエー!
少年は、舟から海に降りて、泳いで磯に上陸した方が遥かにマシだと。
オヤジは、先に磯に飛び移った。
ご存知の通り、ヒゲ少年の運動神経は万年最下位。
そんな小学生が、大きく揺れる漁船の帆先から荒い磯場に飛び移るだと?!
出来る訳がない。
しかし、もう現場は、にっちもさっちもいきません。
波の揺れ方を読み、帆先が下から上にあがった瞬間に、ヒゲ少年は飛びました。
ぎりぎり磯の際に着陸です。
ケガは最小限。

さて、今回の磯釣りでの、本命釣りは石鯛。
当時は、最高難度でマニア垂涎の的でした。
その為に、わざわざこんな離島の僻地までやって来たのです。
釣り糸を垂れて数時間、さっぱり当たりはありません。
小学生には、どだい本命一本釣りなんて無理な話し。
気晴らしと称して、きれいな海に入るのは、叱られます。
当然ですね。
神経質な石鯛が相手ですから、バシャバシャした海水の音は禁物です。
しょうがない小学生ヒゲは、磯の上のタイドプールを見つけ、
その中に居たマメふぐ相手に時間をつぶしたのでした。
       
本命釣りの悲しさ、釣れない時は、ただただ退屈で苦痛でしかありません。
ヒゲもよほど懲りたのでしょう、以後、釣りが好きになることは決してありませんでした。
こうして、親子はクーラーを逆さにして氷と水を捨て、空のままのクーラーを担いで
熊本に帰っていったのでした。

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