先日のこと、我が家で飲み会するのに、娘がお気に入りの店に “出張料理” を提案した。
店主は、迷いながら “ 辞退 ” した。
まぁ、ヒゲには、店主の気持ちが判からんでもありませんでした。
今は知りませんが、昔の和食屋の厨房。
新しい料理人が入ると、決まり事がありました。
「2〜3日は、何もせずに “ブラブラ” しながら、様子を見ておけ」 と。
その間に、調理器具や調味料の配置場所等を記憶する。
そして、何気に其処の仕事のシステムを理解するのが定石手順でした。
なまじ、いきなり仕事を始めると、ミスしたり邪魔になるのです。 (⌒-⌒; )
随分前ですが、ヒゲ夫婦と愛猫トンは、妹の家に当時流行のシェアハウス(?)した事があります。
ほら、かぼちゃの馬車事件で騒がせて、有名になりましたよね。
ヒゲ家をバリアフリー化する改築工事で、引っ越しが必要でした。
トンが居たので、マンスリーマンションも使えず、妹の家にステイさせて貰う事に。
一部屋を間借りして二日目。
通販で利用していた食材が、いつもの様に、この仮住いに届けられました。
実は、これが混乱の引き金になったのです。
カァちゃんはごく当たり前みたいに、食材を冷蔵庫に収納していきます。
そして夕刻になり、晩酌の準備に取り掛かった時、カァちゃんは青ざめた!?
「 ええ〜?? どこだろう? 」
肝心の “塩” が置いてある場所がわからない。 (笑)
妹のキッチンは最新型のシステム・キッチンで、見渡しても何も無いのです。
すっきりしていて、 「 オサレ~! 」 ですね。
だけど、ヒゲたちみたいな年寄りには厄介なシロモノ。 (苦笑)
因みに、ヒゲ家の台所は、“よく使う物は目の前置き” の昭和レトロなシステム。
壁には格子状の小物掛けとミニ棚が設置されている。
当然、塩などの常時使いの物はそこにあるので効率的。
困惑のカァちゃんは、 慣れない他人のキッチンに困り果てました。
あちこち開けてみますが、なぜか見つかりません。
ヒゲは当然、昔の “新入り料理人のぶらぶらルール” を知っていました。
だけど、カァちゃんの事までは気が回らず、我家でと同様に食材の注文をしてしまったのです。
そのうっかりが、カァちゃんを大変な目に遭わせたのです! (苦笑)
塩が見つからないカァちゃんは、仕方なく家主さんが帰宅するのを待ちます。
そして、妹さんが帰って来るや否や、ムカつき気味の表情で質問をブツけます。
「 何処に塩があるの~? 💢 」 やっと、料理が始まりました。
カァちゃんは、言い訳がましくブツブツ言います。
「 塩が・・・ 塩が ・・・ 」
そうして、やっとカマスの塩焼きがテーブルに置かれました。
再び “くどく言い訳する悪いくせ” が、カァちゃんの口から発せられた時。
妹さんが言い放った。
「 ウチはね!
あんたらみたいに、そぎゃん塩辛いモンばかり食うちゃおらんと。
ほら、ドシコデン塩は在るタイ!😤 こるがアルプス、こらヒマラヤたい 」
焼きたてのカマスは、たちまちウッ冷めます ・・・ (爆笑)
この時、ヒゲ夫婦と猫トンは、世間に流行る “シェア・ハウス” が
楽園でない事に気づきました。
それにしても、実の姉妹とでもこんな難しいルームシェア暮らし。
そんな難シェアを、例えば仏人や米人みたいな、個性的な民族がこなせるのか!?
ヒゲには、世界七不思議のひとつでしかありません? (笑)
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