田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

救世主〜YK35②金賞を目指せ

2021-08-25 15:07:33 | 田園ものがたり
昭和40年代当時の日本酒事情は、今と大きく違います。
日本に流通するほとんどの酒は、灘・伏見の大手メーカーの物でした。
いわゆる、テレビCMに登場するナショナルブランドの酒ですね。
では、地方の酒蔵はどうか?
その頃の日本人は、CMに紹介の品こそが正しく信用できる。
テレビにも出ない地方の酒なんて、胡散臭い商品としか思われませんでした。
    

売れない酒を在庫に抱えて困った酒蔵に、大手メーカーがささやきます。
「 困っているなら、私どもで全て買い取りましょうか? 」
地方メーカーからすると、渡りに船の提案だから、癖になってしまいます。
そんな風潮が当たり前だった時代、心ある酒蔵や杜氏は模索することに。
自分たちで醸した日本酒を、自分達で売ってみたいと願うところも。
こうして、あるメーカーは、辛口の本醸造を安く買えるようにした。
 ( 以前のブログ ≪ 救世主〜二級酒 ≫ に書いた記事ですが )
或いは、地元の消費者が気安く呑めるように、二級表示で価格を工夫した。
『 一の蔵・超辛口無監査 』や『 八海山・二級 』がその代表的な酒でした。     

今日紹介するのは、このメーカーとは真逆に近いやり方を試みた酒蔵です。
究極の日本酒を求めて奮闘した蔵元の話。
漫画・夏子の酒にも登場する “ 東京・滝野川 ” で行われた新酒鑑評会。
   
       
そのコンテストで金賞を獲ることを目標にします。
なぜ金賞を取るのに血道をあげるのか?
今度のオリンピックで分かる様に、日本人は金メダルに弱いのです。
ある意味、TVコマーシャルを盲信する権威主義的な傾向でしょうか?
     

さて酒蔵が、儲かりもしない大吟醸に血道をあげるのには訳があります。
金賞を獲ると、マスコミを通して全国に酒蔵の名前が紹介されます。
地方の無名の蔵にとっては、滅多にないチャンス。
“ 金賞受賞蔵 ” として名声が広がると、消費者のブランド信仰が追い風になる。
受賞蔵の酒ならば、“金賞受賞酒”でなくても、美味いに決まってると信じ込むからです。
コレが、有り難い!
蔵元と杜氏にとって、一年間の酒の出荷量が保障されたようなものです。
飲食店的に言うと、一年分の予約が入ったようなうまい話か。

では、その “ 滝野川 ” で金賞を得るような酒をどうやって醸し出すのか?
各メーカーは、首をひねった ・・・・ !?
                         ~~~ つ づ く ~~~

      人気ブログランキングへ 
 http://blog.with2.net/link.php?1046790  
         ↑ 参加中です。クリックしてもらえたら嬉しいです。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 飲み仲間 | トップ | 守銭奴たちの宴 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

田園ものがたり」カテゴリの最新記事