EL&P図書室3号

2001本目の記事から2.5号から3号に変更

THE NICE / LES GENIES DU ROCK RONDO / EDITIONS ATLAS盤

2012-01-11 18:44:25 | Keith Emerson THE NICE関連
THE NICE / LES GENIES DU ROCK RONDO /
EDITIONS ATLAS盤


画像① ジャケットは「RONDO」の文字があまりにも遠慮がち。
メンバーの写真はこの表の部分に1枚あるのみ



画像② ジャケットデザインに沿ったCDの盤面
写真では解りにくいですが、
「THE NICE」の印刷の白い文字がインクたっぷりで、
やや隆起しているところも味わいです


ザ・ナイスの「EDITIONS ATLAS盤」です。

実は、このCD「スイス盤」との記載があったので、
入手してみたのです。

しかし、ジャケットのクレジットをつぶさに見ても、
スイス盤の記述を見つける事ができませんでした。

数年前にロシア盤と称されるCDを購入した時もそうでしたが、
全て英語で記されていて、
「メイド・イン・ロシア」の記述すら、
見つける事ができませんでしたね。

このCDの取扱販売者は、フランス国になっておりました。

はっきりしているのは、「EDITIONS ATLAS」というヨーロッパにある会社がこのCDを制作したという事だけですね。
本社はフランスのようです。

ヨーロッパの各国に支社があるようで、amazonのようにヨーロッパ各国の通販サイトが用意されています。
書籍をメインにミニカーとかの販売も行っているようでした。
おもちゃが主体のようにも感じられました。

考えられる事は「EDITIONS ATLAS」社がスイスで制作したという事なのかも知れません。
スイスはフランスと接しているので、その可能性は高いですね。

ディアゴスティーニとも関係のある会社のようです。

中古品との事でしたが、
海外から入手したものであるにも関わらず、
塵一つ無いきれいな品物でした。
珍しい事です。
シュリンク等で覆われてもいません。
その割にはプラケースに傷や埃も付着しておらず、
盤面もきれいです。

内容は、「ロンド」を冒頭に10曲収録した、
初期作品のベストアルバムと言ったところですね。

昨日、何気なくみていたテレビで、
国民平均所得と物価が世界一高いと言われている、
スイスの事が紹介されていたので、
このCDを取り上げてみた次第です。

コミックの「ゴルゴ13」も、
お仕事の報酬は、
スイス銀行の口座に振り込ませている事まで、
紹介していた番組でした。

2012年1月11日 yaplog!


UKプログレッシヴ・ロックの70年代

2012-01-10 23:42:09 | プログレ系専門誌に載ったEmerson,Lake&Palmer
UKプログレッシヴ・ロックの70年代
マーキー 1996年6月 190頁 26cm


画像 表紙カバーと帯

96年に出版された比較的、新しめの書籍です。

この書籍が出版されてから、
足かけ16年も経過しているのですから、
月日の経つのは本当に早いものであると思わざるを得ません。

90年代の書籍とはいえ、既に絶版になっています。

内容は、プログレ界5大バンドの重鎮へのインタビュー集です。
作品の解説、音楽評論家の文章もありますが、
いずれも好意的な論評が為されていますね。
市川哲史さんの論調は異色ですが、
それも、プログレミュージシャンへの愛に裏打ちされたものであると受け止めています。
ところどころにミュージシャンの写真があったり、
カラーでのディスコグラフィーもあったりして、
読む要素だけではなく、見せる要素も備えていますね。

これはvol.2まで出版されておりますが、
2点セットで揃えると、

キース・エマーソン、
グレッグ・レイク、
カール・パーマーの

それぞれのインタビューを見る事ができるという点において、
EL&Pファンにとっては、とても有意義な書籍であると思います。
私には初耳の話もところどころにありましたので、
EL&Pの裏事情を知る意味においても、興味深い内容でした。
キースのインタビューは、最初の巻に、
グレッグとカールへのインタビューは、vol.2に収録されています。
特にキースのピンク・フロイド評が面白い。

他のプログレバンドに関しては、メンバー全員のインタビューを揃える事自体が、難しいと思われますが、
EL&Pはちょうど来日等もあったことと、
バンドの構成員が3名である事も手伝って、
バンドのメンバー全員のインタビューが網羅できたわけです。

本書は古本等で、今のところ定価より安く入手できますね。

2012年1月10日 yaplog!


アクエリアス時代の子 ― 音楽的制覇 / 横尾忠則

2012-01-09 14:58:45 | 関連書籍Emerson,Lake&Palmer
アクエリアス時代の子― 音楽的制覇 / 横尾忠則
深夜叢書社 1979年 432p / 20cm / B6判


画像 箱入り

箱の擦れが激しいので売る人はパラフィン紙で覆ってくれました。
箱の色もハードカバーの表紙も黄色を基調としています。

この書籍は、10代の時に神田の書店で立ち読みをした事があります。

その時にEL&Pの事も書かれてあったのですが、
何分、書かれている分量がとても少ないという事と、
ハードカバーの箱入りで、
LPレコード1枚買えるだけの価格がついていた事もあり、
天秤にかけた結果、買わなかったわけですね。

ただ、横尾忠則氏のEL&P評が掲載してあるという事は、
しっかりと記憶に刻まれておりましたので、
ネットデビューをしてから、古本を入手するにしたわけです。

この書籍は書き下ろしではなく、
横尾忠則氏が折りに触れてアチコチに寄稿した音楽にまつわる文章を、
出版社の人が、かき集めてきたそうです。

それを横尾忠則氏に見せて、一冊の書籍にするという企画が、実ったものらしいですね。

EL&Pに関しては、1972年の来日公演プログラムに載っていた横尾忠則氏の文章が記載されています。

そのため、1972年の来日公演プログラムを所持している人には事足りる内容ですね。

短いEL&P評ではありますが、
創作家の横尾忠則氏ならではの、文章が記されていることや、
未だに伝説のトリオバンドとして、
EL&Pよりも、絶大なる評価を得ている、
生の「クリーム」を体験した時の文章も綴られています。

一冊通して読む時間もなかなか取れずにいます。

横尾忠則氏は、1972年のEL&P来時の告知ポスターまたは、
フライヤー(告知チラシ)のデザインを担当したと思われます。

「ザ・メディテーション」という70年代発刊の季刊誌に横尾忠則氏の作品の特集があって、
その中にその時のデザインが、小さいですが、カラーで紹介されていましたね。

カラーのものでなければ、udo音楽事務所のホームページで見る事ができます。

2012年1月9日 yaplog!

追記です。

2012年2月23日(木曜日)

重大な間違いがありましたので、
訂正させていただきます。

1972年のコンサートプログラムに掲載されていたのは、
当時、横尾忠則氏がデザインした、来日告知ポスターとフライヤーを縮小したものでした。
2つのデザインが両方とも掲載されています。

横尾氏のデザイン関係の知人の文章が、「横尾氏からEL&Pを聞けと言われた」という事で、
その横尾氏のポスターとフライヤーの下に掲載されています。

では、
横尾氏の文章を私がどこで目撃したのかと言う事ですが、
それはしっかりと判明次第、
また追記させていただきます。

心よりお詫び申しあげます。


CD SINGLE PAPER BLOOD 国内盤 VIDP-42

2012-01-07 13:21:56 | 「ブラック・ムーン / BLACK MOON 」
CD SINGLE PAPER BLOOD
国内盤 VIDP-42

C/W ROMEO AND JULIET



画像① ジャケット表


画像② ジャケット裏


画像③ 8cmCD


これは、国内で初めてのエマーソン、レイク&パーマーの
8cmCDです。

日本では、1999頃からマキシシングルが台頭し、
8cmCDは作られなくなったようです。

理由はいろいろあるようですが、
アダプタをつけてCDチェンジャーに入れても、レンズ等の故障の原因を誘発するようですし、
CDショップにおいては、陳列棚を統一するのにあたって不都合、
コレクターにとっては、長期保存のためには、別途プラケースが必要等、
様々な要因があって、8cmCDは姿を消したようです。

そのため、この8cmCDは、エマーソン、レイク&パーマーにとっては、
日本国では、最初で最後の8cmCDという事になってしまいましたね。

本品は、オークションにもほとんど出回らず、私も見たのは一度ぐらいです。

もともとアルバムを売るのが主眼でしたでしょうから、
数もあまり作っていなかったのかも知れません。

ブログタイトルが図書室であるから、紹介する意味はありますが、
70年代の曲とも違い、マニア以外にとっては、関心の対象外である事は確かですね。

時間の経過の中で、
レコード、
カセットテープ、
CDと
移り変わってきたわけですが、
その中でも、さらに忘れ去られようとしている、8cmCDにも、辛うじて足跡を残す事ができたEL&Pでした。

ビクターさん、ありがとう。

2012年1月7日 yaplog!


PETER HAMMILL / AND CLOSE AS THIS

2012-01-06 13:58:35 | Keith Emerson参加作品関連
PETER HAMMILL / AND CLOSE AS THIS


画像 ジャケット

ピーター・ハミルが1986年に発表したソロアルバムです。

私はひょんな事から、このアルバムにまつわるキース関連の事項を知る事になり、購入してみました。

この中の『「Empire Of Delight」という楽曲が、元々はキース・エマーソンの楽曲用に詩作されたもの』という記述が、大手通販サイトにありました。

しかし、別のサイトでは、大胆にも、
『「エンパイア・オブ・デライト」はキース・エマーソンとの共作』との記述があり、
一体どちらが正確なのか、判別がつきかねます。

ちなみに私の所持しているものは、ヴァージンレーベルの国内盤CDなのですが、
丁寧な解説と翻訳がある割には、キース・エマーソンとの関連についての記述は一切ありませんでした。

1986年がキースにとってどのような年であったかを振り返ってみますと、
「エマーソン、レイク&パウエル」をリリースし、
マディソン・スクェア・ガーデンを満杯にしたところまでは良かったのですが、
その時のマネジメントが次のアルバムの制作予算を残しておかなかったので、
それが発覚した時点でこのプロジェクトが頓挫したようなインタビューをどこかで読んだ記憶がありますね。

「エマーソン・レイク&パウエル」のアルバムリリースまでは、その事に没頭していたと思われますので、
このピーター・ハミルとの関わりは、エマーソン、レイク&パウエルのプロジェクトがアルバム制作に向けて始動する前であったと考えられます。

本当にピーター・ハミルとの「共作」であれば、
東京FM出版から90年代になって出版されたEL&Pメンバーの関連アルバムのディスコグラフィーにも掲載されると思われますので、
実際は、「共作」ではないと思います。

ただ、このような事は、後年になって、真相が明らかになる場合もあるので、
共作の可能性は否定できません。

この曲、音を聞いてみた感じでは、キースの曲調ではないですし、
キーボードはピーター・ハミルが弾いているので、
「共作」が企画倒れで終わって、
ピーター・ハミルが作詞・作曲を手がけたという見方が妥当かも知れませんね。

それにしても、もし実現していたら、意外すぎる組み合わせです。

かたや、かつては表舞台を輝かしく走り抜けたスーパープログレッシヴバンドのキーボードプレイヤー。
かたや、ジャンルとしてはプログレであったが、どちらかと言えば日陰ロードを歩んでいたけど、とてもコアなファンを持ち続けるヴァンダー・グラフ・ジェネレーターのリーダー。

一体、どこで接点があったのか、興味は尽きませんね。

2012年1月6日 yaplog!