カステッロ バンフィー社のモスカデッロ ディ モンタルチーノ ヴェンデッミア タルディーヴァ “フロールス”02(Moscadello di Montalcino Vendemmia Tardiva Florus)はドルチェ ヴィーノ(甘口ワイン)です。遅摘みされたモスカデッロから造られます。このブドウはいつしかモンタルチーノから消え去り、今は近縁種のモスカート ビアンコで代用をされています。モスカデッロは私の知る限りにおいては、まだ復活はされていないと思います。こういった甘口のワインは食後のデザートに合わされる機会が多いのですが。残糖はそれなりにありますが。しっかりした酸とほろ苦さが全体を引き締めています。だからこそ、私は、食中にもお楽しみ程度に添えられてもいいと考えています。最近は存在感のある白ワインにシフトしていることもあり、甘ダイやアラ、フグのような白身のしっかりした味わいの魚や仔牛肉に合わせられると思います。今回は前日に飲み残したワインだけでは飲み足らずに、引き寄せられるようにセラーから引き出してきました。秋の夜長に白々した心の隙間を埋めてくれるような温かなワインです。