村上義光図小柄 安達真速
村上義光図小柄 銘 安達幽斎
後醍醐天皇が笠置山から逃れるも捕縛されたとき、別の一団が熊野を目指して笠置山を脱出していた。護良親王とそれを護る精兵である。
その一行が熊野へ向かう山中の芋瀬の館を通過しようとしたとき、芋瀬の軍勢が行く手を阻んだ。これを回避するため、護良親王が手にしていた錦の御旗を渡すことになった。錦の御旗は再挙のためには重要なものながら、その再挙さえ危うい状況。錦の御旗を手離すことで護良親王は通過はしたのだが。・・・その後、はるか後方を守っていた村上義光がようやく芋瀬に到着、通過しようとしたときのことである。何と護良親王の許にあるはずの錦の御旗を芋瀬の将が手にしていることに気付いた。事前の出来事を知らなかった義光は、さては、先行する親王が襲われたと判断し、錦の御旗を奪回するべくたった一人で奮戦。寄せ来る雑兵を掴んでは投げ・・・の場面。
安達幽斎は幕末から明治にかけて活躍した金工。朧銀地に片切彫を施す躍動感のある人物描写を得意とした。この場面も臨場感に溢れる画面としている。
村上義光図小柄 銘 安達幽斎
後醍醐天皇が笠置山から逃れるも捕縛されたとき、別の一団が熊野を目指して笠置山を脱出していた。護良親王とそれを護る精兵である。
その一行が熊野へ向かう山中の芋瀬の館を通過しようとしたとき、芋瀬の軍勢が行く手を阻んだ。これを回避するため、護良親王が手にしていた錦の御旗を渡すことになった。錦の御旗は再挙のためには重要なものながら、その再挙さえ危うい状況。錦の御旗を手離すことで護良親王は通過はしたのだが。・・・その後、はるか後方を守っていた村上義光がようやく芋瀬に到着、通過しようとしたときのことである。何と護良親王の許にあるはずの錦の御旗を芋瀬の将が手にしていることに気付いた。事前の出来事を知らなかった義光は、さては、先行する親王が襲われたと判断し、錦の御旗を奪回するべくたった一人で奮戦。寄せ来る雑兵を掴んでは投げ・・・の場面。
安達幽斎は幕末から明治にかけて活躍した金工。朧銀地に片切彫を施す躍動感のある人物描写を得意とした。この場面も臨場感に溢れる画面としている。