唐草文図鐔 (鍔の歴史)
唐草文図鐔 古金工
古金工時代の太刀師の作であろうか、先に紹介した鐔とは、文様の処方がほとんど同じ、毛彫あるいは刻文による渦巻状の唐草文の鐔。異なるのは全面に文様を刻している点。頗る簡素で、しかも動感に満ちた文様。造り込みも簡素。時代の上がる鐔は、鉄地になる甲冑師や刀匠鐔とは同じような感覚で製作されているのだが、地に施す文様は、山銅などは鉄地よりも軟質であるために鉄地のような彫りの浅い簡素な鎚目や鑢目ではなく深く彫り込まれるようだ。決して洗練されているわけではないのだが、味わい格別である。91.5ミリ。
唐草文図鐔 古金工
古金工時代の太刀師の作であろうか、先に紹介した鐔とは、文様の処方がほとんど同じ、毛彫あるいは刻文による渦巻状の唐草文の鐔。異なるのは全面に文様を刻している点。頗る簡素で、しかも動感に満ちた文様。造り込みも簡素。時代の上がる鐔は、鉄地になる甲冑師や刀匠鐔とは同じような感覚で製作されているのだが、地に施す文様は、山銅などは鉄地よりも軟質であるために鉄地のような彫りの浅い簡素な鎚目や鑢目ではなく深く彫り込まれるようだ。決して洗練されているわけではないのだが、味わい格別である。91.5ミリ。