さざえのつぶやき

音楽活動を中心に、日頃の思ったこと感じたことを日記のように綴っていこうと思います。

ニューヨークの悲劇

2012年02月22日 | 下手の歌好きソングライターのつぶやき
朝目覚めた時、ヘルパーさんから『今日はお風呂入りましょねぇ』と声をかけられ、とうとうこの日がやってきたと、思いっきり憂鬱な気分になった。
11時前、ヘルパーさん、看護師さんたちにベッドを押されながら、エレベーターで浴室につ入ると、いきなりベッドの上で素っ裸に衣服を剥ぎ取られ、隣に用意された入浴ベッドに移された。 オートメーションで事は進み、僕の裸体をタオルでごしごしする看護師、まるで洗車するかのようにシャワーを浴びせかけるヘルパーさん、頭をゴシゴシしてくれるヘルパーさん、『何処か痒いとこないですか?』と訊かれるがまともに応える余裕などありゃしない。 男性ならこの時、勃起する余裕のある者もいるようだが、僕はしなかったねぇ~。
だからこそ、僕はよけいに自分の粗末なモノをオープンすることに恥ずかしさを感じながら、まるでツタンカーメンのミイラの如く、固まってこらえていた。
そして、そのままベッドは湯船の中に漬けられ、スイッチオン!で泡ブクブクの怪しいジャグジー風呂状態。 取り出された身体は丁寧にタオルで拭かれて、下着をはかせてもらってようやく我にかえったという、入浴の悲劇を経験した。

部屋に帰って朝食をとった後、塞ぎこんでいたらドアのノックがして、入ってきたのは音楽仲間のそっさん、たくさんの雑誌と小説を持って見舞いに来てくれた。



そっさんも若い頃、僕と同じ寝たきり入院したことがあるらしく、入浴はなかったもののトイレがいけなくて介助してもらったらしい話や、音楽談義で結構長く話相手になってくれたおかげで元気になった一日だった。