昔、大淀町に住んでた頃、犬を飼っていた。 白い雑種犬で名前は「ゴロ」・・・当時、TV番組で「黄金の犬」というドラマがあって、その主役犬の名前を頂いた。
俺が22歳だったから28年前か・・・。 とある事情で急に引っ越しをすることになり、新しい住居が大和高田市内の賃貸マンションで、犬は飼えない。 俺は手当たり次第、知人・友人に電話をかけまくったけど、子犬ならまだしも成犬だったから、結局ひきとって飼ってもらえる家が見つからなかった。 保健所なんかに連れて行って確実に殺傷されるより、少しでも生きる可能性を期待して、山へ捨てよう・・・そんな人間勝手なことをしてしまった。
妹二人も泣いていた・・・「お兄ちゃん、ちゃんとゴロ、生きてくれるかな。」「ゴロ、車の怖さ知らんから、国道へ出たら・・・」「他の野犬にやられへんやろか・・・」「自分で食べ物なんか探されへんのちゃうやろか・・・」 こうして今も書いてるだけで俺は何てことをしてしまったのかと懺悔の気持ちでいっぱいになる。
車に乗せる前に、腹いっぱい飯を食わせた。 だけど、車に酔って道中で吐いてしまった。
深夜、11時頃だった・・・五條市内のゴルフ場近くの山中に、ゴロを下した。
鎖をしていないゴロは、喜んで100メートルほど先を走って行った。
「今だ! ごめんよう、ゴロ・・・」
俺は車を逆方向に走らせた・・・ルームミラーを見るとゴロが、ゴロがワンワン吠えながら追っかけて来た。
俺は溢れる涙と慟哭しながら「ごめんな、ゴロ、ごめんなぁ・・・」とスピードをあげ、その場を去った。
次の日・・・仕事の途中、その場所に立ち寄り、ゴロを探す俺がいた。
「ゴロ~!ゴロ~!」と叫ぶ心の中で、「頼むから、走っておいで! 出てきてくれよ!」と無性に願う俺がいた。
結局、見つかるはずもなく、俺たち家族はその後、新しい街で暮らすことになった。 なんて勝手な、なんて罪な事をしてしまったのだろうか・・・何かもっと方法はなかったのだろうか・・・そんなことを思う気持ちも、忙しく変わっていく日々の中で忘れられて行ったが、俺は今でも仕事でこの道を走る度に思い出す、いや、思い出すためにこの道を、今でも時々走っている。 俺が犯した罪のひとつ・・・ゴロ、ほんまにゴメンやった。
俺が22歳だったから28年前か・・・。 とある事情で急に引っ越しをすることになり、新しい住居が大和高田市内の賃貸マンションで、犬は飼えない。 俺は手当たり次第、知人・友人に電話をかけまくったけど、子犬ならまだしも成犬だったから、結局ひきとって飼ってもらえる家が見つからなかった。 保健所なんかに連れて行って確実に殺傷されるより、少しでも生きる可能性を期待して、山へ捨てよう・・・そんな人間勝手なことをしてしまった。
妹二人も泣いていた・・・「お兄ちゃん、ちゃんとゴロ、生きてくれるかな。」「ゴロ、車の怖さ知らんから、国道へ出たら・・・」「他の野犬にやられへんやろか・・・」「自分で食べ物なんか探されへんのちゃうやろか・・・」 こうして今も書いてるだけで俺は何てことをしてしまったのかと懺悔の気持ちでいっぱいになる。
車に乗せる前に、腹いっぱい飯を食わせた。 だけど、車に酔って道中で吐いてしまった。
深夜、11時頃だった・・・五條市内のゴルフ場近くの山中に、ゴロを下した。
鎖をしていないゴロは、喜んで100メートルほど先を走って行った。
「今だ! ごめんよう、ゴロ・・・」
俺は車を逆方向に走らせた・・・ルームミラーを見るとゴロが、ゴロがワンワン吠えながら追っかけて来た。
俺は溢れる涙と慟哭しながら「ごめんな、ゴロ、ごめんなぁ・・・」とスピードをあげ、その場を去った。
次の日・・・仕事の途中、その場所に立ち寄り、ゴロを探す俺がいた。
「ゴロ~!ゴロ~!」と叫ぶ心の中で、「頼むから、走っておいで! 出てきてくれよ!」と無性に願う俺がいた。
結局、見つかるはずもなく、俺たち家族はその後、新しい街で暮らすことになった。 なんて勝手な、なんて罪な事をしてしまったのだろうか・・・何かもっと方法はなかったのだろうか・・・そんなことを思う気持ちも、忙しく変わっていく日々の中で忘れられて行ったが、俺は今でも仕事でこの道を走る度に思い出す、いや、思い出すためにこの道を、今でも時々走っている。 俺が犯した罪のひとつ・・・ゴロ、ほんまにゴメンやった。