ラジカセ・コンポ・エアチェックなんだよ！！

時代とともに、カセットテープやレコード盤がＭＤ・ＤＡＴに、そしてＣＤになって、僕はそれだけでも何ともいえない寂しさを感じていたのに、いまではＵＳＢスティックで音楽を持ち歩く時代に。

レコードをジャケットから取り出して、レコードスプレーを吹きつけ、クリーナーでそっとぬぐいとる。そして大事に指紋をつけないようターンテーブルにレコード盤を置き、レコード針をそっと乗せる。　この手間がよかった・・・手間をかけて好きな音楽を聴く。　音楽を聴くのに、特別な時間を費やした・・・これがよかったのに。

貧しい僕の家に、なんとか朝刊配達をしながらコンポを揃えた時のあの感動。
アンプはパイオニア、チューナーはトリオ、カセットデッキは日立、レコードプレーヤーはテクニクスと自分なりのこだわりを持って、なんとか揃えたのが１８歳の頃。
それまでは、親父に買ってもらったモノラルタイプの東芝ＢＯＭＢＥＥＴラジカセ、それから自分で買った、ステレオタイプのラジカセに今度は叔父からもらったでっかいコンポ用のスピーカーを接続してバージョンアップしたり・・・。
毎日がＦＭラジオからのエアチェックで忙しかった、そしてめっちゃ楽しかった。
買う雑誌はＦＭレコパル、ＦＭファン。　洋楽は友人のビルボードチャート情報を頼りに、あれこれ聴きまくる。　週末はＦＭ番組に「アルセーヌ・ルパンこと、ながたたかし」の名前でリクエストしまくり、右手人差し指はいつもＲＥＣボタンに置きっぱなし。　あの時代のオーディオ機器が泣きそうになるくらい、せつないくらい、叫びたいくらいに懐かしい。　今ならちょっと頑張れば買える代物なのに、いまはもうない。
欲しかった・・・本当に欲しかった・・・パイオニアのプライベートシリーズなんて、金持ちの家にしかないよ・・・あんな広々とした空間なんて、トタン屋根二間の俺の家にはないよ（笑）でも欲しかったなあ・・・カタログだけはいっぱい集めて持っていたなあ・・・だから電気屋になろうとして、工業高校に進学したのになあ・・・。
そんな時代の、オーディオＣＭをようつべで見つけました。