詩人の聲・岩田亨公演(25回目) 10月20日 ユニカギャラリー
第4歌集の収録歌を選んでいる。作品の吟味が必要なのだが、今回は「詩人の聲」で聲に載せることで作品を選んだ。4回の公演にかけた。佐藤佐太郎は作品を声に出して何度も読んだと言われるし、「星座」の尾崎左永子主筆もことあるごとに「鏡の前で自分の作品を何度も読め」と言う。
何度も読むと、言葉のつながりが不自然なものや、常套句が判明する。愚痴の多いマイナス思考のものも削除した。幸い完全に改作せねばならないものはなかった。
本来なら9月の公演(24回目)のあとに入稿するはずだったが、「星座」の15周年全国集会があり、金沢への取材旅行もあった。そこで入稿は25回目の公演のあとになった。
ゲラが出来るのは年末年始を過ぎた頃か。出版は来年の3月だろう。
500首近くの作品から削除した結果、398首に絞り込んだ。今回は作品は提示しない。『短歌』『うた新聞』『運河』の巻頭詠、『星座』『星座α』『運河』に発表した作品を集録した。
このブログの「岩田亨の短歌自註」に公表した作品も多い。そちらを参照されたらありがたい。
現代詩とのコラボの様な作品。物語詩の実験。社会詠の実験。これを集録する。短歌は「一人称の文学という信念に基づいて、「われ」の心情を深めた作品も練り上げたものを集録した。
版元はカドカワ。
歌集に収録するかどうか考慮中の一文を紹介する。
「短歌は現代の定形詩である。
誰の言葉だったろうか。
『詩には社会への異議申し立てという面がある。』
短歌が詩である限り、現代の人間や社会への深い洞察が必要だ。
『現代の人間や社会に切り込む。』
これは文学の条件のはずだ。」
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