岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

フラメンコライヴ@東京神田(1)

2017年02月02日 21時46分18秒 | 短歌の周辺
フラメンコライブ@東京 於)オレオレ(神田神保町)03-5280-1137


 フラメンコはジプシーの音曲歌舞だ。渡辺イワオ(舞踏劇団イワオーレ団長)が出演するので見に行った。渡辺はフラメンコギターを引く。カンテと呼ばれる人が歌を歌う。踊るのが三人いた。

 ジプシーはヨーロッパで迫害された歴史を持つ。流浪の民で知られる。フラメンコの音量は大きい。華やかに歌い、踊るかに見える。だが聞いていると一抹の寂しさがある。力強さ、華やかさは逆境に負けまいとする心を表現しているかのようだ。


 食事をしながらの「観劇」なので胃がない僕は食べ物に気をとられたのが惜しかった。せっかくの料理だがイカ、タコ、エビは食べられなかった。ドリアが出たが普段食べないので慎重に噛む回数と口野中の状態を確認した。それがなかったらもっと楽しめたと思う。


 だが東京の神田神保町にこんなお店があるとは知らなかった。神田神保町の古書店街にある。店にたどり着いてみたら、普段よくのぞく古書店の向かい側だった。三省堂書店の向かい側、カフェレストラン「サイゼリヤ」の向かいの地下一階。


 ここならもう地図なしで行ける。なんか病みつきになりそうだ。まず楽しい。そして音楽と踊りに表情がある。その表情が力強くかつ切ないそして踊りが美しい。ダンサーが三人いたが年齢や個性に応じて、楽曲が決められている。これが面白い。歌は声量がある。


 初めてみるから、拍手のタイミングがほかの客とあわなかった。一通り見終わってから拍手をするのかと思ったがそうではない。「オレ」と掛け声をかけるが、それがどこでかけるのかわからん。歌舞伎で「成田屋」と屋号を呼ぶタイミングと同じだ。最後はそんなことは構わずに膝をたたきながら見ていた。(カスタネットを鳴らしてもいいのだろうか。鳴らしたい気分になった。)


 ダンサーに質問した。

「フラメンコ」は見に来るものですか、聞きに来るものですか。」「両方です。」少々驚いた表情で答えが返ってきた。愚問だったかも知れない。だが噺家は「落語を見に行く」と言うと怒る。「落語は聞きに行くもの」だからだ。わからないことだらけの頓珍漢でぎこちない見方聞き方だったが心に響いた。こんどは90になる母を連れて行こうと思う。




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