「星座α」第10回歌会 於)浄妙寺 無庵
1・歌会の方式:
一首について参加者一人が批評し選者四人のうち二人が批評する。三首これを繰り返したあとで主筆の尾崎左永子が講評する。
2・短歌の素材:
「春の新芽を食べる」「寝苦しき夜の目覚め」「ラジオから聞こえる不如帰の声」
「躑躅の緑の重なり」「庭の牡丹」「領分をわきまえて咲くドクダミ」
「風鐸を揺らす風」「紙飛行機で遊ぶ子供たち」「沢あぢさゐに降り注ぐ雨」
「樟の葉なりに感じた孤独と愁い」「走り去る車の後に巻き立つ花びら(桜)」
「過去の記憶と楠の花」「名ラジオ番組の出演者の死」「奥の細道の関所」
「少女期の記憶」「八重に咲くがくあぢさゐ」「高さを競う人間の業」
「手より零れた仁丹」「ビルの片隅に置かれた合歓の木」
「ジンジャーの白き花」。
3・論点:
「失敗を沢山して歌会で厳しい事を言われたほうが勉強になる」
「表現が甘い」「時間に幅を持たせずに一瞬を詠め」「和歌的な垢がある」
「俗謡になっている」「もっと単純に詠め」「定型に収める工夫を」
「一つの言葉にこだわるのは失敗の元」「花の形態を言い当てているか」
「下の句の出来が悪ければ台無しになる」「結句が余って別の事を入れるのは禁」
「イラナイ言葉はないか」「言葉を不消化のまま使うのも禁」「結句が勝負」
「内省はいいが『秘める』を使わないともう一段よい歌になる」
「固有名詞に寄りかかるな」「一つの言葉で全部想像させるのは無理がある」
「安易な固有名詞は作品を台無しにする」「固有名詞は感性を固定化する」
「沢山の事を並び立てるのはよくない」「うまくまとまってはいるが淡い」
「上手い歌と佳い歌とは違う」「助詞一つで煩くなる場合もある」
「手慣れた歌だがそれだけで満足してはいけない」。
4・会全体について:
僕は四人の選者団の一人だったが、僕自身学ぶことの多い歌会だった。
7/7(土曜)だったので、七夕歌会ということで各自笹の枝に短冊や飾り物を付けて記念撮影をした。フェイスブックに写真をUPしてある。
また「フォトチャンネル」にも写真をUPした。「無庵」は相変わらず静かであった。「星座α」の編集所兼歌会の会場としてご提供された御住職に感謝。
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