「星座α」第27回歌会 5月22日 於)浄妙寺石窯ガーデンテラス
「星座α」の歌会は27回目を迎えた。初心者も参加して創刊された雑誌だ。はやいもので創刊から、5年経過した。「α」はアルファベットの「a」。文字通り初歩から勉強させてもらった。「星座」の選者となるまでの3年間選者修行をさせてもらった。
ここでの修練と「詩人の聲」での修練で、実務能力と作品の質が向上し、作品批評の基準が定まってきた。
歌会には19人が参加。作品が粒ぞろいになってきた。主筆の尾崎左永子と「星座」「星座α」の選者が4人。僕は積極的に発言するようにこころがけた。こういう場での発言も修練の一つだ。
尾崎主筆から批評の的確さを言われた。選者全員がである。「批評が的確ということは、作品の評価の基準が定まったということ。作品も質の高いものが創作出来るようになったということだ。」これは嬉しかった。
出詠された作品には、自然詠あり心理詠あり、多彩だった。尾崎主筆は佐藤佐太郎の歌論と実作に基いて、指導するのだが、一人一人が、作品の傾向を形成しつつある。
僕の著書『斎藤茂吉と佐藤佐太郎』では「<純粋短歌論>に基づいて作歌すれば、100人いれば、100通りの新風が出るはずだ。」と書いたがそれが実現しつつある。
尾崎主筆の講評も「あえて言う」との前提で話された。語順の問題、固有名詞の問題、固定観念のある言葉の問題、初句の在り方、心理的な作品はすらりと表現せよ、格助詞の用法など。すべてかなり高度な話だ。高度だが参加者がそれを理解しているのが、頼もしい。
尾崎主筆が日本歌人クラブ大賞を受賞したのが、ここでも話題となった。これがある種の勢いとなりつつある。尾崎主筆に花束を贈り一同大いに元気づいた。
僕は第四歌集の主題に関わる作品を出詠したが、貴重なアドバイスを受けた。また出詠歌から、着眼点のヒントを得た。
「運河」「星座」「星座α」の一か月、3回、4回の歌会。「詩人の聲」の公演。「星座」の校正会。これらが相まって僕の創作活動の基本となってきたようだ。